高校基礎 / 化学と人間生活 5 / 6

物質の三態と熱運動

物質の三態と熱運動

物質は温度・圧力により固体・液体・気体の3つの状態をとります。これらの状態変化は粒子の熱運動で説明されます。

基本知識

物質を構成する粒子(原子・分子・イオン)は常に熱運動をしています。温度が高いほど熱運動は激しくなります。
状態の特徴:
固体: 粒子が規則正しく並び、その場で振動。形・体積一定。
液体: 粒子は密集しているが自由に動ける。形は変わるが体積は一定。
気体: 粒子は離れて自由に飛び回る。形・体積とも自由に変化。
状態変化の名前:
固→液=融解、液→気=蒸発(沸騰)、固→気=昇華、気→液=凝縮、液→固=凝固、気→固=凝華(または昇華)
融点(融解する温度)・沸点(沸騰する温度)は純物質固有の値で、純度の指標になります。

📘 重要用語
熱運動(粒子の絶え間ない運動。温度が高いほど激しい)
融解・凝固(固⇄液の状態変化。融点で起こる)
蒸発・凝縮(液⇄気の状態変化。沸騰は液体内部からの蒸発)
昇華(固体が直接気体に。ヨウ素・ドライアイス)
融点・沸点(純物質固有の温度。1気圧で水は0℃と100℃)
絶対温度(K(ケルビン)で表す温度。0K=-273℃)

深掘り (背景・意義)

状態変化のとき温度は一定に保たれます。たとえば氷が水になる間、加熱しても温度は0℃のままで、与えられた熱は融解熱として粒子の結びつきを切るのに使われます。同様に水が水蒸気になるとき必要なエネルギーが蒸発熱(気化熱)です。蒸発熱は融解熱より大きく(水の場合: 融解熱6.0 kJ/mol、蒸発熱40.7 kJ/mol)、これは気体になるとき粒子をほぼ完全に引き離すためです。
絶対零度(0 K = -273℃)は粒子の熱運動が最小になる極限温度で、これより低い温度はあり得ません。気体の体積はおよそ絶対温度に比例します(シャルルの法則)。打ち水で涼しくなるのは水の蒸発熱が周囲から奪われるためで、汗をかいて体温を下げるのも同じ原理です。

💡 ポイント
  • 三態=固体・液体・気体
  • 固体は規則的、液体は密集して動ける、気体は離れて自由
  • 状態変化中は温度一定(融解熱・蒸発熱に使われる)
  • 蒸発熱 > 融解熱(水で40.7 vs 6.0 kJ/mol)
  • 昇華=固体→気体(ヨウ素・ドライアイス・ナフタレン)
  • 絶対零度0 K = -273℃
  • 打ち水・汗の冷却は蒸発熱の原理

注意点 (混同しやすい)

蒸発(液体表面)と沸騰(液体内部からの蒸発、沸点で起こる)は別概念。② 融点(固液共存)と沸点(液気共存)を混同しない。③ 絶対温度 T(K) = 摂氏温度 t(℃) + 273。④ 状態変化中の加熱で温度が上がらないのは、エネルギーが結合の切断に使われるため。

練習

  1. 固体が液体を経ずに直接気体になる変化を何というか。
  2. 絶対零度は摂氏温度で何度か。
  3. 純物質の水の融点と沸点を答えなさい(1気圧)。
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このレッスンのQ&A

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