化学反応式を使った計算
反応式の係数を物質量比として使い、質量・体積・分子数の計算を自由に行うのがこの単元の到達点です。
基本知識
化学反応式を使った計算の手順は、次の3ステップに集約できます。
① 与えられた量を mol に変換 (質量なら ÷ モル質量、気体体積なら ÷ 22.4)
② 反応式の係数比から、求めたい物質の mol を計算
③ mol を求められた単位 (g, L, 個数など) に戻す
例: H2 4.0 g と十分な O2 が反応して生じる H2O は何 g か。
① H2: 4.0 ÷ 2.0 = 2.0 mol
② 反応式 2H2 + O2 → 2H2O より、H2O も 2.0 mol
③ 2.0 × 18 = 36 g
📘 重要用語
過不足のある反応(一方が余り、もう一方が反応しきる。少ない方を基準に計算)
限界反応物(先に使い切られて反応を止める物質。基準にする)
完全燃焼(炭化水素なら CO2 と H2O が生成する燃焼)
3ステップ法(g/L/個 → mol → mol → g/L/個 の手順)
化学反応の収率(理論上の生成量に対する実際の量の割合。% で表す)
過不足のある反応(一方が余り、もう一方が反応しきる。少ない方を基準に計算)
限界反応物(先に使い切られて反応を止める物質。基準にする)
完全燃焼(炭化水素なら CO2 と H2O が生成する燃焼)
3ステップ法(g/L/個 → mol → mol → g/L/個 の手順)
化学反応の収率(理論上の生成量に対する実際の量の割合。% で表す)
深掘り (背景・意義)
化学反応式の計算は、「mol を経由する」のが鉄則です。直接 g どうし・L どうしで比例式を立てると間違えやすいからです。例として、過不足のある反応:
例題: H2 2.0 mol と O2 2.0 mol を反応させると、何 mol の H2O ができるか?2H2 + O2 → 2H2O より、H2 2.0 mol と完全反応するには O2 が 1.0 mol あればよい。O2 は 1.0 mol 余り、H2 が限界反応物。よって H2O は 2.0 mol。
こうした計算は工業生産でも重要で、無駄を出さない反応設計につながります。
💡 ポイント
- 計算は mol を経由する (3ステップ法)
- 係数比 = 物質量比
- 過不足がある場合は限界反応物を基準
- g → mol は ÷ モル質量
- L(気体) → mol は ÷ 22.4 (標準状態)
- 個数 → mol は ÷ 6.02×1023
- 計算後は単位の整合をチェック
注意点 (混同しやすい)
① 「g どうしで比例」は誤り。必ず mol を経由すること。② 過不足のある反応では、両方とも反応に使えるとは限らない。少ない方が決め手。③ 気体の体積を使うときは標準状態かどうか確認。④ 燃焼の問題では H と C の両方の数を合わせて係数を決める。
練習
- 炭素 C 12 g を完全燃焼させると、CO2 は何 g 生じるか。(C=12, O=16)
- 標準状態で CH4 22.4 L を完全燃焼させたとき、必要な O2 の体積を求めなさい。
- H2 3.0 mol と O2 1.0 mol を反応させたとき、生じる H2O は何 mol か。残るのはどちらの気体か。