中学 / 動物のからだ 1 / 6

消化と吸収

消化と吸収

私たちが食べたごはんは、どのようにエネルギーや体の材料になるのでしょうか。動物の消化器のはたらきを学びます。

基本知識

消化 (digestion) は、食物中の大きな分子を、体に吸収できる小さな分子に分解するはたらきです。消化酵素が触媒として活躍します。
三大栄養素と消化酵素の対応:
炭水化物 (デンプン) → ブドウ糖 / 酵素: アミラーゼ(だ液・すい液)
タンパク質 → アミノ酸 / 酵素: ペプシン(胃)、トリプシン(すい液)
脂肪 → 脂肪酸とモノグリセリド / 酵素: リパーゼ(すい液)、胆汁(肝臓産・脂肪を細かくする乳化作用、酵素ではない)

消化された栄養素は主に小腸の柔毛 (villi) から吸収されます。ブドウ糖とアミノ酸は毛細血管へ、脂肪酸とモノグリセリドは再合成されてリンパ管へ入ります。

📘 重要用語
消化酵素 (digestive enzyme)(食物を分解する触媒となるタンパク質)
アミラーゼ(デンプンを分解。だ液とすい液に含まれる)
ペプシン(タンパク質を分解。胃液に含まれる。強酸性で働く)
リパーゼ(脂肪を分解。すい液に含まれる)
胆汁 (bile)(肝臓で作られ胆のうで貯蔵。脂肪を乳化する。酵素ではない)
柔毛 (villus)(小腸の内壁の突起。栄養素を吸収する)

深掘り (背景・意義)

消化管は 口 → 食道 → 胃 → 小腸 → 大腸 → 肛門 という1本のチューブで、付属器官として肝臓・胆のう・すい臓があります。
胃液はpH1〜2の強酸性で、食物を殺菌しつつペプシンを活性化します。胃壁は粘液で自分を守っていますが、ストレスや薬で粘液が減ると胃が傷つき胃潰瘍になります。
小腸は長さ約6〜7m、内壁にひだ・柔毛・微柔毛があり、合計表面積はテニスコート1面分(約200m²)にもなります。これによって栄養素を効率よく吸収できます。
大腸では水分と一部のミネラルが吸収され、残った食物カスは便となって排出されます。腸内には約1000種類・100兆個の細菌(腸内細菌叢)が住んでおり、ビタミン合成や免疫にも関わっています。
消化酵素の最適pHはそれぞれ異なります。ペプシンは胃の強酸性(pH2)、トリプシン・リパーゼはすい液の弱塩基性(pH8)で最もよく働きます。

💡 ポイント
  • 消化酵素は三大栄養素ごとに違う
  • デンプン→ブドウ糖(アミラーゼ)
  • タンパク質→アミノ酸(ペプシン・トリプシン)
  • 脂肪→脂肪酸+モノグリセリド(リパーゼ)
  • 胆汁は脂肪を乳化(酵素ではない)
  • 吸収の場=小腸の柔毛
  • 糖・アミノ酸→毛細血管/脂肪→リンパ管

注意点 (混同しやすい)

① 消化酵素と栄養素の対応は暗記必須。アミラーゼ=デンプン、ペプシン=タンパク質、リパーゼ=脂肪。② 胆汁は酵素ではない。脂肪を細かくするだけ(乳化)。③ ブドウ糖・アミノ酸は毛細血管へ、脂肪はリンパ管へ。経路の違いに注意。④ 柔毛は小腸、絨毛と漢字が違うが同じもの。

練習

  1. デンプンを分解する消化酵素を1つ答えなさい。
  2. 胆汁の役割を答えなさい。
  3. 小腸で吸収された脂肪は何に入って運ばれるか。

このレッスンのQ&A

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