中学 / 運動とエネルギー 4 / 6

仕事と仕事率

仕事と仕事率

日常の「仕事」と物理の「仕事」は意味が違います。物理では、力と距離を組み合わせて定義します。

基本知識

仕事 W: 物体に力を加え、その力の向きに物体を移動させたときに、力が物体にした仕事
仕事 W [J] = 力 F [N] × 距離 s [m]
単位はジュール(J)1J = 1N × 1m
大切な約束:
・物体を持ち上げる: 仕事をする
・物体を持ち続ける(動かさない): 仕事はゼロ(物理的には)
・力の向きと垂直に動く: 仕事はゼロ(支える垂直抗力は仕事をしない)
仕事率 P: 1秒あたりの仕事の量。
仕事率 P [W] = 仕事 W [J] / 時間 t [s]
単位はワット(W)。電力と同じ単位なのは、電気の仕事率も同じだからです。

📘 重要用語
仕事 W(力×距離。単位 J (ジュール))
ジュール (J)(仕事・エネルギーの単位。1J = 1N・m)
仕事率 P(単位時間あたりの仕事。単位 W(ワット))
ワット (W)(仕事率・電力の単位。1W = 1J/秒)
仕事の原理(道具を使っても仕事の総量は変わらない)
てこ・滑車・斜面(小さい力で同じ仕事をする道具(力 ×、距離 ○))

深掘り (背景・意義)

仕事の原理: 滑車・てこ・斜面などの道具を使うと、加える力は小さくできますが、その分動かす距離が長くなり、仕事の総量は変わりません。これは「タダで楽になることはない」というエネルギー保存の側面の表れです。
例: 質量10kg(重さ約100N)の物体を1m持ち上げるとき、
・直接: 100N × 1m = 100J
・斜面(長さ2m): 50N × 2m = 100J(力は半分、距離は2倍、仕事は同じ)
・動滑車1個: 50N × 2m = 100J(同上)
仕事率の例:
・人が1分間に1500Nを2m持ち上げる仕事 → 3000J を 60秒 → 50W
・大人の安定した仕事率 約 70〜100W
・電動工具 数百W〜数kW
仕事と仕事率はエネルギーの概念の前段階です。次レッスンの力学的エネルギーで深く扱います。

💡 ポイント
  • 仕事 W = 力 × 距離 [J]
  • 1 J = 1 N × 1 m
  • 持ち続けるだけは物理的には仕事ゼロ
  • 仕事率 P = 仕事 / 時間 [W]
  • 1 W = 1 J/秒
  • 仕事の原理: 道具を使っても総仕事量不変
  • てこ・滑車・斜面=力を小さく、距離を大きく

注意点 (混同しやすい)

① 物理の仕事は「力 × 力の向きに動いた距離」。日常語の「仕事」とは別。② 物を支えるだけ(動かない)は仕事ゼロ。実生活では疲れるのとのギャップに注意。③ 仕事率 W と電力 W は同じ単位(どちらも J/s)。④ 仕事の原理: 楽になっても得はしない(エネルギー保存と関連)。

練習

  1. 仕事を求める公式を書きなさい。
  2. 10Nの力で物体を5m動かしたときの仕事を求めなさい。
  3. 「仕事の原理」を簡潔に説明しなさい。
🔒

このレッスンはログインが必要です

レッスン3以降を学習するにはアカウントが必要です。
無料で登録できます。

無料でアカウントを作る ログイン

このレッスンのQ&A

読み込み中...