波の基本・重ね合わせの原理
波は「媒質の振動が伝わる現象」です。波長・振動数・波速の関係と重ね合わせの原理を習得してから干渉・定常波に進みます。
基本知識
波の基本量とその関係:
・波長 λ [m]: 波のひと山の長さ(隣り合う同位相点の距離)
・振動数 f [Hz]: 1 秒間の振動回数
・周期 T [s]: 1 回振動の時間 T = 1/f
・波速 v [m/s]: v = fλ = λ/T
・振幅 A: 変位の最大値
重ね合わせの原理: 複数の波が同じ場所を通るとき、合成変位は各波の変位の和になる(波はぶつかっても互いに影響せずに通過する)。
波の独立性: 重ね合わせ後も各波は変化せずそのまま伝播する。
📘 重要用語
縦波 (longitudinal wave)(媒質の振動方向と進行方向が平行。例: 音波)
横波 (transverse wave)(媒質の振動方向と進行方向が垂直。例: 光・弦の波)
位相 (phase)(波の周期的変化の中の「どの段階か」を表す角度 [rad])
同位相・逆位相(同位相: 変位が同じ向き、逆位相: 変位が反対向き)
重ね合わせの原理(合成変位 = 各波の変位の和。線形媒質での成立)
縦波 (longitudinal wave)(媒質の振動方向と進行方向が平行。例: 音波)
横波 (transverse wave)(媒質の振動方向と進行方向が垂直。例: 光・弦の波)
位相 (phase)(波の周期的変化の中の「どの段階か」を表す角度 [rad])
同位相・逆位相(同位相: 変位が同じ向き、逆位相: 変位が反対向き)
重ね合わせの原理(合成変位 = 各波の変位の和。線形媒質での成立)
深掘り (背景・意義)
v = fλ は波の普遍的関係式です。音速(空気中 ~340 m/s)は媒質(温度・密度)で変わりますが、光速は真空中で c = 3.0×10⁸ m/s と一定(相対性理論の基礎)。
縦波である音は液体・固体中も伝わりますが、横波は固体中のみ。地震の P 波(縦)と S 波(横)はこの違いから地球内部の液体核の証拠になっています。
重ね合わせの原理は線形媒質でのみ成立します。非線形媒質(大振幅の波、プラズマ等)では厳密には崩れますが、通常の物理問題では成立するとして扱います。
💡 ポイント
- v = fλ = λ/T(必須公式)
- 縦波=音、横波=光・弦の波
- 重ね合わせ: 合変位 = 各変位の和
- 波の独立性: 通過後も波は変化しない
- 同位相で強め合い、逆位相で弱め合い
注意点 (混同しやすい)
① 波速 v は媒質の性質で決まり、振動数では変わらない(同じ媒質内)。② 縦波と横波の区別: 振動方向と進行方向の関係。③ 「振幅」は変位の最大値であり、波速や振動数とは無関係。④ 周期 T と振動数 f は逆数関係 T = 1/f。単位に注意。
練習
- 振動数 440 Hz の音波の波長を求めよ(音速 340 m/s)。
- 波長 2.0 m、波速 10 m/s の波の周期と振動数を求めよ。
- 縦波と横波の違いを「媒質の振動方向」と「伝播できる媒質」の2点で説明しなさい。