高校発展 / 電磁気と回路 3 / 6

電磁誘導とファラデーの法則

電磁誘導とファラデーの法則

磁束の変化が電圧を生み出す電磁誘導。ファラデーの法則とレンツの法則でその向きと大きさを決定します。

基本知識

磁束 Φ [Wb = T·m²]: 面積 S に垂直成分の磁場が通る量:
Φ = BS cosθ(θ: 磁場と面の法線のなす角)

ファラデーの電磁誘導の法則:
ε = −N dΦ/dt
(ε: 誘導起電力、N: コイルの巻き数、dΦ/dt: 磁束の時間変化率)

レンツの法則: 誘導電流は、それを生じさせた磁束の変化を妨げる向きに流れる。

導体棒の起電力(磁場中で速さ v で動く長さ L の棒):
ε = BLv(棒が磁場・速度の両方に垂直な場合)

📘 重要用語
磁束 Φ (magnetic flux)(面を貫く磁場の量。単位 Wb = T·m²)
ファラデーの法則(誘導起電力は磁束の時間変化率に比例)
レンツの法則(誘導電流は磁束変化を妨げる向き)
誘導起電力 ε(電磁誘導で生じる起電力。ε = BLv)
自己誘導・相互誘導(自分の/隣のコイルの電流変化が起電力を生む現象)

深掘り (背景・意義)

発電機の原理はすべて電磁誘導です。コイルを磁場中で回転させると磁束が正弦的に変化し、ε = NBAω sinωt の交流起電力が生じます。
自己誘導は電流変化を妨げる性質(インダクタンス L)を生みます: ε = −L dI/dt。インダクタは交流に対してインピーダンス X_L = ωL を示します。
変圧器(トランス)は相互誘導を利用し、V₁/V₂ = N₁/N₂ で電圧を変換します。長距離送電で高電圧に昇圧して電力損失を減らすのに不可欠です(損失 P = I²R → 電圧を高くし電流を下げる)。

💡 ポイント
  • 磁束 Φ = BS cosθ
  • ファラデー: ε = −N dΦ/dt
  • レンツ: 磁束変化を妨げる向き
  • 導体棒の起電力: ε = BLv
  • 自己誘導: ε = −L dI/dt
  • 変圧器: V₁/V₂ = N₁/N₂
  • 発電機・変圧器の原理はすべて電磁誘導

注意点 (混同しやすい)

① ファラデーの法則の負号はレンツの法則を数学的に表している。② 磁束の変化が起電力を生む(磁束そのものではない)。③ レンツの法則で向きを決めるとき「磁束が増加しているか減少しているか」を先に確認。④ ε = BLv は導体棒が磁場・速度の両方に直角の場合のみ。

練習

  1. 100 回巻きのコイルを貫く磁束が 0.02 s 間に 0.10 Wb 変化したとき、誘導起電力を求めよ。
  2. 磁束密度 B = 0.50 T の磁場中で、長さ L = 0.30 m の導体棒が v = 2.0 m/s で動くとき、生じる起電力を求めよ。
  3. コイルの近くに磁石を近づけると誘導電流が生じる。磁石をさらに近づけるとき、誘導電流の向きをレンツの法則で説明しなさい。
🔒

このレッスンはログインが必要です

レッスン3以降を学習するにはアカウントが必要です。
無料で登録できます。

無料でアカウントを作る ログイン

このレッスンのQ&A

読み込み中...