個体群の成長と生命表
個体群とは、同一の場所に生息する同種の個体の集まりです。個体群の成長パターンや生存の統計を学びます。
基本知識
個体群密度の調査法: 区画法(植物などに有効)と標識再捕法=N = n₁ × n₂ / m (N=総個体数, n₁=最初の捕獲数, n₂=再捕獲数, m=再捕獲中の標識個体数)。
個体群の成長曲線: J字型成長(指数的増加・環境抵抗なし)とS字型成長(ロジスティック成長)=食物・空間の制限により環境収容力(K)に漸近する。式: dN/dt = rN(K-N)/K。N=K/2で増加速度が最大。
生存曲線の3型: 凸型(I型)=老齢期まで高生存率・最後に急死(ヒト・大型哺乳類)。直線型(II型)=各齢で一定割合が死亡(鳥類)。凹型(III型)=幼齢期の高死亡率・生き残ると長生き(魚・無脊椎動物)。
例題
標識再捕法で、最初に50匹捕まえて標識し放した。翌日、40匹を再捕獲したところ8匹が標識個体だった。この池の個体数を推定しなさい。
解答: N = n₁ × n₂ / m = 50 × 40 / 8 = 250匹。
標識再捕法で、最初に50匹捕まえて標識し放した。翌日、40匹を再捕獲したところ8匹が標識個体だった。この池の個体数を推定しなさい。
解答: N = n₁ × n₂ / m = 50 × 40 / 8 = 250匹。
ポイント
- 標識再捕法: N = n₁ × n₂ / m
- J字型成長=環境抵抗なし・指数的増加
- S字型成長=環境収容力Kに漸近・N=K/2で増加速度最大
- 凸型(I型)=ヒト・大型哺乳類
- 直線型(II型)=鳥類
- 凹型(III型)=魚・無脊椎動物(幼齢期の高死亡)
- 生命表=コホートの生存・死亡・繁殖の統計
注意点
① 標識再捕法は個体が均一に混合し、標識が生存率・捕獲率に影響しないことを前提とする。② S字型成長ではK/2のとき増加速度が最大。③ 生存曲線は縦軸を対数目盛にすることが多い。
練習
- 標識再捕法でN = n₁ × n₂ / mの各記号が表す量を答えなさい。
- 食物や空間に制限がない場合の個体群成長曲線の形は何型か。
- 幼齢期に死亡率が高く、生き残ると長生きする生物の生存曲線は何型か。