高校発展 / 動物の発生 1 / 6

卵割と胞胚形成 発生の始まり

卵割と胞胚形成 発生の始まり

受精卵は繰り返す細胞分裂(卵割)を経て、中空の球体胞胚となります。卵割は通常の体細胞分裂と異なる特徴をもちます。

基本知識

卵割: 受精卵の細胞分裂。通常の有糸分裂だが、細胞成長(G1・G2期が短い)を伴わないため分裂のたびに細胞が小さくなる。
卵割の様式は卵黄(栄養物質)の分布で決まる:
等割: 卵黄が少なく均一→ウニ・哺乳類など。
不等割: 卵黄が植物極に偏る→カエル(両生類)。動物極側の割球が小さく植物極側が大きい。
盤割: 卵黄が非常に多く動物極側の胚盤のみ分裂→魚類・鳥類(卵黄依存型)。

発生の段階:
桑実胚: 多数の小割球が桑の実状に集まる段階。
胞胚(ブラストラ): 中空の球体。内部の空間を胞胚腔(ブラストシール)という。
原腸胚: 胞胚の一部が陥入し、内部に原腸が形成される段階。

ウニとカエルの比較:
ウニ=等黄卵・等割、カエル=端黄卵・不等割(植物極が大割球)。

例題: カエルの受精卵は不等割を行う。(1) 不等割が起きる理由を卵黄の観点から説明しなさい。(2) 胞胚腔の位置はウニとカエルで異なる。カエル胞胚における胞胚腔の偏りを説明しなさい。

解答: (1) カエルの卵は植物極に卵黄が集中する端黄卵で、卵黄が多い植物極側では細胞分裂が遅く割球が大きくなるため不等割が起きる。(2) カエル胞胚では卵黄の少ない動物極側の割球が小さく、胞胚腔は動物極側に偏って位置する。植物極側の大割球に囲まれた空間よりも動物半球側に空間が形成されやすい。
ポイント
  • 卵割=体細胞分裂だが細胞成長なし→割球は小さくなる
  • 等割=卵黄少・均一(ウニ・哺乳類)
  • 不等割=卵黄多・偏在(カエル)→植物極側が大割球
  • 盤割=卵黄極端に多い(鳥類・魚類)
  • 胞胚=中空球体・胞胚腔あり
  • カエル胞胚腔=動物極側に偏る

練習

  1. 卵割が通常の体細胞分裂と異なる点を述べなさい。
  2. 鳥類の卵が盤割を行う理由を説明しなさい。
  3. 胞胚腔(ブラストシール)とは何か説明しなさい。

このレッスンのQ&A

読み込み中...