高校発展 / 銀河と宇宙論 1 / 6

銀河の形態:ハッブル分類

銀河の形態:ハッブル分類

宇宙には数千億個の銀河があります。形によって分類するハッブル分類(音叉図)は銀河形態学の基礎です。

基本知識

銀河は数億〜数千億の恒星・ガス・ダスト・ダークマターが重力で結びついた天体系です。ハッブルは1926年に銀河を形態別に分類し、音叉図(ハッブル・チューニングフォーク)として表しました。
主な形態分類:
楕円銀河(E型):球状〜楕円形。E0(球形)〜E7(細長い楕円)。ガスや若い星が少なく赤みがかっている。
渦巻き銀河(S型):円盤状+渦巻き腕。Sa(腕が詰まり核が大きい)〜Sd(腕が開いて核が小さい)。若い星・星形成が活発。
棒渦巻き銀河(SB型):中央に棒状構造を持つ渦巻き。天の川銀河はSBbc型。
不規則銀河(Irr型):形が不規則。マゼラン雲がその例。
レンズ状銀河(S0型):楕円銀河と渦巻き銀河の中間形態。

📘 重要用語
楕円銀河(E型)(球〜楕円形。星形成がほぼ終わった老いた銀河。赤みがかる)
渦巻き銀河(S型)(円盤+渦腕。若い青い星と星間ガスが豊富)
棒渦巻き銀河(SB型)(中央に棒状構造。天の川銀河はSBbc型)
不規則銀河(Irr型)(明確な形状なし。大小マゼラン雲が代表例)
音叉図(ハッブルの銀河形態分類図。形の変化を音叉形で表現)
活動銀河核(AGN)(中心に超大質量BHを持ち活発な放射をする銀河の核)

深掘り (背景・意義)

ハッブル分類は当初「楕円→渦巻き」という進化の方向を示唆するとされましたが、現代的理解では形態は進化ではなく合体・環境によって変化します。銀河は互いに衝突・合体を繰り返し(銀河合体)、小さな銀河が集まって大きな楕円銀河になることがあります。
大型楕円銀河の中心には超大質量ブラックホール(SMBHほどの質量:10⁶〜10¹⁰M☉)が潜んでいます。銀河の質量とSMBHの質量には強い相関があり、両者が共進化したと考えられています。
2019年にはイベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)がM87銀河中心のブラックホールシャドウを初めて撮影しました(BH質量 約65億M☉)。

💡 ポイント
  • 楕円銀河(E):老いた星・赤みがかる・ガス少
  • 渦巻き銀河(S):若い星・青い・ガス豊富
  • 棒渦巻き銀河(SB):天の川銀河もこれ(SBbc型)
  • 不規則銀河(Irr):マゼラン雲が代表
  • 銀河合体→大型楕円銀河になることが多い
  • 大型銀河中心に超大質量BH
  • 2019年EHTがM87のBHシャドウを初撮影

注意点 (混同しやすい)

① ハッブル分類は形態分類であって進化順序ではない(現代的解釈)。② 棒渦巻き銀河は渦巻きの一種(SBはS + Bar)。③ 天の川銀河(Milky Way)は渦巻きではなく棒渦巻き銀河。④ マゼラン雲は天の川銀河の衛星銀河で、不規則銀河に分類される。

練習

  1. 天の川銀河の形態をハッブル分類で答えなさい。
  2. 楕円銀河の特徴を星の年齢・色の観点から答えなさい。
  3. 大小マゼラン雲はハッブル分類のどの種類か。

このレッスンのQ&A

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