高校基礎 / 気象現象と天気の変化 1 / 6

高気圧・低気圧と大気の流れ

高気圧・低気圧と大気の流れ

大気の圧力の差が風を生み、天気変化の根本原因になります。高気圧低気圧の構造を理解することが気象学習の出発点です。

基本知識

周囲より気圧が高い領域を高気圧、低い領域を低気圧といいます。
高気圧では中心で下降気流が生じ、地上付近で風が時計回り(北半球)に吹き出します。下降気流により雲が発生しにくく、晴天になりやすい。
低気圧では中心で上昇気流が生じ、地上付近で風が反時計回り(北半球)に吹き込みます。上昇気流により雲が発生しやすく、曇りや雨になりやすい。
風は気圧の高い方から低い方へ向かいますが、地球の自転によるコリオリの力の影響で、北半球では進行方向の右へ曲がります。このため地上の風は等圧線を斜めに横切る形になります。

📘 重要用語
高気圧(周囲より気圧が高い領域。下降気流・晴天・時計回りの吹き出し)
低気圧(周囲より気圧が低い領域。上昇気流・悪天候・反時計回りの吹き込み)
等圧線(気圧が等しい点を結んだ曲線。天気図の基本)
コリオリの力(地球自転による見かけの力。北半球では右向き偏向)
気圧傾度力(高圧→低圧へ向かう力。等圧線に垂直)
偏西風(中緯度帯を西から東へ吹く恒常風。天気が西から変わる原因)

深掘り (背景・意義)

高気圧・低気圧の発生は太陽エネルギーの不均一な加熱が根本原因です。赤道域は強い日射で暖まり上昇気流が発生、極域は冷やされ下降気流が生じます。この差が大気大循環を駆動し、低緯度から高緯度へ熱を運びます。
日本付近の天気は基本的に偏西風に乗って西から東へ変化します。天気図を見て等圧線の混み具合(=気圧傾度)を読めば、風の強さが予測できます。等圧線の間隔が狭いほど気圧差が急峻で風が強くなります。
シベリア高気圧は冬に発達する大陸上の高気圧で、日本に北西の季節風をもたらします。一方、夏の太平洋高気圧は南東からの暖湿気流を送り込み、梅雨や夏の高温多湿天気を作り出します。

💡 ポイント
  • 高気圧=下降気流=晴天=時計回り吹き出し(北半球)
  • 低気圧=上昇気流=悪天=反時計回り吹き込み(北半球)
  • コリオリの力=北半球で右偏向
  • 等圧線の間隔が狭い=風が強い
  • 偏西風で日本の天気は西から変わる
  • 冬=シベリア高気圧/夏=太平洋高気圧
  • 気圧の単位はhPa(ヘクトパスカル)

注意点 (混同しやすい)

① 高気圧と低気圧の吹き回りの向きを混同しない。北半球では高気圧=時計回り、低気圧=反時計回り。② コリオリの力は南半球では逆(左偏向)になる。③ 気圧の高低は絶対値ではなく周囲との相対的な差で決まる。④ 「高気圧=晴れ」は傾向であって必ずしも絶対ではない(薄雲が出ることもある)。

練習

  1. 北半球の低気圧中心付近の地上の風はどちら回りか。
  2. 高気圧の中心では上昇気流と下降気流のどちらが卓越するか。
  3. 日本の天気が西から東へ変わる主な理由を答えなさい。

このレッスンのQ&A

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