造岩鉱物 (ケイ酸塩鉱物の構造と分類)
岩石を構成する鉱物を造岩鉱物と呼びます。地殻の大部分はケイ酸塩鉱物(Si と O を主成分とする鉱物)でできており、その構造と分類を理解することが岩石学の基礎です。
基本知識
鉱物は「一定の化学組成と結晶構造を持つ天然の固体」です。ケイ酸塩鉱物の基本単位はSiO₄四面体(Si1個を4つのOが囲む)です。この四面体の結合様式によってケイ酸塩鉱物は分類されます。
主な造岩鉱物:石英(SiO₂、四面体が三次元網目状・無色〜白)・長石(カリ長石・斜長石、三次元網目状・白〜灰・ピンク)・雲母(シート状構造、完全劈開・黒雲母・白雲母)・角閃石(二重鎖状、暗色)・輝石(単鎖状、暗色)・かんらん石(独立四面体、緑色・高温条件で安定)の6種が特に重要です。
鉱物の物理的性質:硬度(モース硬度:滑石1〜ダイヤモンド10、石英=7)・劈開(結晶が一定方向に割れやすい性質:雲母は1方向に完全劈開)・光沢・色・比重などが同定に用いられます。
例題
ケイ酸塩鉱物の基本構造単位を答え、石英と雲母のSiO₄四面体の結合様式の違いを説明しなさい。
解答: 基本単位はSiO₄四面体(Si1個をO4個が囲む正四面体)。石英はSiO₄四面体が酸素を共有しながら三次元的に連続する網目構造(全酸素共有)。雲母はSiO₄四面体が酸素を共有してシート状に連なる構造(シリケートシート)で、シート間はKやAlなどが結びつける。
ケイ酸塩鉱物の基本構造単位を答え、石英と雲母のSiO₄四面体の結合様式の違いを説明しなさい。
解答: 基本単位はSiO₄四面体(Si1個をO4個が囲む正四面体)。石英はSiO₄四面体が酸素を共有しながら三次元的に連続する網目構造(全酸素共有)。雲母はSiO₄四面体が酸素を共有してシート状に連なる構造(シリケートシート)で、シート間はKやAlなどが結びつける。
ポイント
- ケイ酸塩鉱物の基本単位:SiO₄四面体
- 石英:三次元網目構造・無色〜白・硬度7・劈開なし
- 長石:三次元網目(一部Al置換)・白〜灰・2方向劈開
- 雲母:シート状構造・完全劈開1方向(はがれやすい)
- 角閃石:二重鎖状・暗色・2方向劈開(60°/120°)
- 輝石:単鎖状・暗色・2方向劈開(90°)
- かんらん石:独立四面体・緑色・マントルの主要鉱物
注意点
① 輝石と角閃石はどちらも暗色鉱物だが、劈開の角度が異なる(輝石≒90°、角閃石≒120°)。② 石英は劈開を持たず貝殻状断口を示す(長石は劈開あり)。③ かんらん石は高温で安定なためマントルの主要構成鉱物(地表での風化は速い)。
練習
- ケイ酸塩鉱物の基本構造単位の名称と組成を答えなさい。
- 雲母が薄くはがれやすい理由を結晶構造から説明しなさい。
- モース硬度が7で劈開のない造岩鉱物は何か。