堆積岩 (砕屑岩・化学岩・生物岩)
堆積岩は岩石の風化・侵食産物や化学沈殿物・生物の遺骸が堆積して固結した岩石です。地球表面の約75%を覆い、化石を含む重要な地質記録です。
基本知識
堆積岩は形成過程によって3種類に分けられます。
砕屑岩は岩石が風化・侵食されて生じた砕屑物(れき・砂・泥)が堆積して固まった岩石です。粒径による分類(大きい順):れき岩(粒径 > 2mm)・砂岩(2mm〜0.063mm)・泥岩(シルト・粘土:< 0.063mm)。堆積物が固結する過程を続成作用(コンパクション・セメンテーション)と呼びます。
化学岩は海水・湖水の化学成分が溶解度変化や蒸発によって析出した岩石です。石灰岩(CaCO₃、海水の化学沈殿や生物起源)・チャート(SiO₂の微細粒岩石)・岩塩(NaCl蒸発岩)・石膏(CaSO₄·2H₂O)が代表例です。
生物岩(有機岩)は生物の遺骸が堆積した岩石です。石炭(植物遺骸が変成)・石油・天然ガス(海洋有機物が変成)・珊瑚礁石灰岩(珊瑚・貝殻)などがあります。チャートも放散虫・珪藻の殻(SiO₂)が堆積した生物岩と見なされます。
例題
チャートはどのような起源で形成される岩石か、また酸に対する挙動で石灰岩とどう違うか説明しなさい。
解答: チャートはSiO₂の殻を持つ放散虫や珪藻などの生物の遺骸が深海底に堆積し固結した岩石(生物岩ないし化学岩)。石灰岩(CaCO₃)は希塩酸をかけるとCO₂が発生して溶けるが、チャート(SiO₂)は希塩酸には溶けない(HFで溶ける)。
チャートはどのような起源で形成される岩石か、また酸に対する挙動で石灰岩とどう違うか説明しなさい。
解答: チャートはSiO₂の殻を持つ放散虫や珪藻などの生物の遺骸が深海底に堆積し固結した岩石(生物岩ないし化学岩)。石灰岩(CaCO₃)は希塩酸をかけるとCO₂が発生して溶けるが、チャート(SiO₂)は希塩酸には溶けない(HFで溶ける)。
ポイント
- 砕屑岩:れき岩(> 2mm)・砂岩(2〜0.063mm)・泥岩(< 0.063mm)
- 化学岩:石灰岩(CaCO₃)・チャート(SiO₂)・岩塩・石膏
- 生物岩:石炭(植物)・石油(海洋有機物)・珊瑚石灰岩
- 石灰岩に希塩酸→CO₂発生(識別テスト)
- チャートは非常に硬く希塩酸に溶けない
- 続成作用:圧密(コンパクション)+セメンテーション
- 地表の約75%を覆うのが堆積岩
注意点
① 石灰岩とチャートは似て非なる岩石(CaCO₃ vs SiO₂)。酸への反応で区別する。② 泥岩はシルト岩・粘土岩を含む総称であり、粒径は最小クラス。③ 石炭は堆積岩(生物岩)であり、火成岩でも変成岩でもない。
練習
- 砕屑岩を粒径の大きい順に3種類答えなさい。
- 石灰岩に希塩酸をかけると何が発生するか。
- チャートはどのような生物の遺骸からできるか。