岩石サイクルとプレート運動との関連
地球上の岩石は生成・変成・風化・堆積・再融解というサイクルを繰り返しています。このプロセスはプレートテクトニクスと密接に連動しており、地球の物質循環を理解する鍵となります。
基本知識
岩石サイクルは火成岩・堆積岩・変成岩が相互に変化するプロセスです。火成岩が地表に露出→風化・侵食→砕屑物→堆積→続成作用→堆積岩→沈み込み・深埋→変成岩→さらに加熱でマグマ→固結→火成岩、というサイクルが繰り返されます。
プレート運動と岩石の生成の関係:
・中央海嶺(発散境界):マントルが上昇して減圧融解→玄武岩質マグマが噴出→海洋地殻(玄武岩・斑れい岩)を形成
・沈み込み帯(収束境界):海洋プレートが沈み込む際に海水・堆積物が加わり→安山岩質マグマが発生→島弧・陸弧の火山岩;沈み込む岩石は高圧変成(三波川型)→上盤の深部は高温変成(領家型)
・衝突境界:大陸同士の衝突→広域変成作用(ヒマラヤ型変成帯)・花崗岩バソリスの貫入
海洋地殻は誕生から数千万〜1億年程度で沈み込み消滅します。大陸地殻は密度が低く(約2.7g/cm³)沈み込みにくいため、岩石サイクルのペースが遅くクラトン(安定地塊)として30億年超の古い岩石が保存されています。
例題
中央海嶺と沈み込み帯でそれぞれどのような岩石が生成されるか、マグマの種類を含めて比較しなさい。
解答: 中央海嶺では上昇するアセノスフェアが減圧融解して玄武岩質マグマが生成し、冷却して玄武岩(表層)・斑れい岩(深部)からなる海洋地殻を形成する。沈み込み帯では海洋プレートから放出された水がマントルウェッジの融点を下げ、主に安山岩質マグマが生成して島弧・大陸弧の火山・深成岩(閃緑岩・花崗岩)を形成する。
中央海嶺と沈み込み帯でそれぞれどのような岩石が生成されるか、マグマの種類を含めて比較しなさい。
解答: 中央海嶺では上昇するアセノスフェアが減圧融解して玄武岩質マグマが生成し、冷却して玄武岩(表層)・斑れい岩(深部)からなる海洋地殻を形成する。沈み込み帯では海洋プレートから放出された水がマントルウェッジの融点を下げ、主に安山岩質マグマが生成して島弧・大陸弧の火山・深成岩(閃緑岩・花崗岩)を形成する。
ポイント
- 岩石サイクル:火成岩⇔堆積岩⇔変成岩の相互変化
- 中央海嶺:減圧融解→玄武岩質マグマ→海洋地殻
- 沈み込み帯:水の供給→安山岩質マグマ→島弧
- 沈み込み帯:高圧変成(藍閃石片岩)+高温変成(ミグマタイト等)
- 衝突帯:広域変成作用・花崗岩バソリス
- 海洋地殻:数千万〜1億年で消滅(沈み込みにより)
- 大陸地殻:密度低→沈み込みにくい→古い岩石が保存
注意点
① 減圧融解(中央海嶺)は冷えるのではなく圧力低下で融点が下がることで溶ける。② 水による融点降下(沈み込み帯)は水の供給があることで融点が下がる仕組み。③ 岩石サイクルの各ステップにかかる時間は非常に長い(数百万〜数億年)。
練習
- 中央海嶺でマントルが融解する仕組み(減圧融解)を説明しなさい。
- 沈み込み帯でどのようにしてマグマが発生するか答えなさい。
- 大陸地殻が海洋地殻より沈み込みにくい理由を答えなさい。