失われた30年と少子高齢化
バブル崩壊後の長期停滞と人口減少は、現代日本最大の構造問題です。経済・社会保障・地方の存続が問われる時代となりました。
基本知識
1990年代以降、日本経済はデフレ(物価下落)と低成長に苦しみました。1997年に消費税が5%に引き上げられ、同年北海道拓殖銀行・山一證券が破綻、1997-98年金融危機が発生。1999年には日銀がゼロ金利政策を導入、2001年から量的緩和を開始しました。小泉純一郎内閣(2001-06)は聖域なき構造改革を掲げ、郵政民営化(2005年法案成立、2007年実施)を断行。2008年にリーマン・ショック(米国発の世界金融危機)で日本も大打撃を受けました。2009年の総選挙で民主党が勝利し鳩山由紀夫内閣が成立、戦後初の本格的政権交代となります。
1989年 合計特殊出生率1.57ショック
1994年 高齢化社会→高齢社会(高齢化率14%超)
2005年 人口減少社会突入
2007年 超高齢社会(高齢化率21%超)
2008年 日本の人口ピーク約1億2,808万人
2010年 GDPで中国に抜かれ世界第3位
深掘り (背景・影響)
非正規雇用が拡大し、派遣社員・契約社員・パートが労働力の約4割を占めるようになります。「格差社会」「ワーキングプア」「ロスジェネ世代」が社会問題化。1997年の労働者派遣法改正、1999年の対象業務拡大、2004年の製造業派遣解禁が背景にあります。社会保障では2000年に介護保険制度が導入され、高齢者介護を社会全体で支える仕組みが整備されました。2012年に第2次安倍晋三内閣が発足し、アベノミクス(三本の矢:金融緩和・財政出動・成長戦略)で景気回復を目指しました。2014年に消費税が8%、2019年に10%(軽減税率8%)に引き上げられます。
- 「失われた10年」→「失われた20年/30年」
- 1997年金融危機=北海道拓殖銀行・山一證券破綻
- 郵政民営化=2005年成立・2007年実施・小泉純一郎
- リーマン・ショック=2008年、米国発世界金融危機
- 政権交代=2009年・鳩山由紀夫(民主党)
- 介護保険=2000年導入
- 消費税:3%(1989)→5%(1997)→8%(2014)→10%(2019)
注意点 (混同しやすい)
① 高齢化社会(7%超)・高齢社会(14%超)・超高齢社会(21%超)の基準を区別。日本は2007年に超高齢社会へ。② 小泉(郵政民営化・2001-06)・鳩山(政権交代・2009-10)・安倍晋三(アベノミクス・2012-20)の順を整理。③ リーマン・ショック(2008・米国発)と欧州債務危機(2010-・ギリシャ等)は別の危機。④ アベノミクスの「三本の矢」を間違えない(金融・財政・成長)。
練習
- 2001年に発足した内閣で郵政民営化を進めた首相は誰か。
- 2008年に発生した米国発の世界金融危機の通称は。
- 2000年に導入された、高齢者介護を社会全体で支える制度は。