光合成のしくみ
植物は太陽光からエネルギーを取り出して、自分でデンプンをつくります。地球上の食物連鎖の根本となる光合成を学びましょう。
基本知識
光合成は葉緑体で起こり、次の反応で表せます:二酸化炭素 (CO₂) + 水 (H₂O) → デンプン (有機物) + 酸素 (O₂)
もとになる物質: 二酸化炭素(気孔から)と水(根から)
必要なエネルギー: 光エネルギー(太陽光)
生成物: デンプン(=有機物 = 養分)と酸素
光合成の確認実験:
① BTB溶液でCO₂が吸収されることを確認(青色に戻る)
② ヨウ素液でデンプンが葉に蓄えられたことを確認(青紫色)
③ アルミ箔で覆った部分が反応しない → 光が必要と分かる
④ 斑入り(ふいり)の葉で緑の部分だけが反応 → 葉緑体が必要と分かる
光合成 (photosynthesis)(光エネルギーで CO₂ と水から有機物と酸素を作る反応)
葉緑体・クロロフィル(光合成の場と緑色色素。光を吸収)
デンプン (starch)(光合成で最初にできる有機物。ヨウ素液で青紫色)
ヨウ素液(デンプンと反応して青紫色を呈する試薬)
BTB溶液(CO₂濃度を見る指示薬。中性=緑、酸性=黄、塩基性=青)
脱色(葉を熱湯+エタノールで脱色してからヨウ素液をかけると反応が見やすい)
深掘り (背景・意義)
光合成は地球上のすべての食物連鎖の出発点です。光合成で作られた有機物が植物自身を成長させ、その植物を草食動物が食べ、草食動物を肉食動物が食べる、という流れができます。私たちが食べる米・小麦・野菜・果物のエネルギー源は、すべて太陽の光です。
光合成は27億年前のシアノバクテリアによって始まったとされ、それ以前の地球大気にはほぼ酸素がありませんでした。光合成生物が酸素を放出し続けた結果、現在の酸素濃度約21%の大気が形作られました。これを「大酸化事変」と呼びます。
光合成の逆反応が「呼吸」です: 有機物 + 酸素 → CO₂ + 水 + エネルギー。植物は光合成と呼吸を同時に行っています。日中は光合成 > 呼吸でCO₂を吸収しますが、夜は呼吸のみのためCO₂を放出します。
- 光合成の式: CO₂ + 水 → デンプン + 酸素
- 必要なもの: 光・葉緑体・水・CO₂
- ヨウ素液でデンプン確認(青紫)
- BTB溶液でCO₂吸収確認(青に戻る)
- 葉緑体は緑のクロロフィルで光を吸収
- 植物は呼吸と光合成を同時に行う
- 地球の酸素は光合成由来
注意点 (混同しやすい)
① 光合成の原料は CO₂ と水、生成物はデンプンと酸素。逆にしない。② 葉緑体(細胞内の器官)とクロロフィル(葉緑体内の色素)は別。③ 光合成と蒸散(水を蒸発させる)、呼吸(酸素を取り込む)はそれぞれ別の現象で、植物では同時並行で起こる。④ ヨウ素液はデンプン用、BTBはCO₂用。役割を取り違えない。
練習
- 光合成の原料となる物質を2つ答えなさい。
- 光合成によって作られる気体は何か。
- 葉にデンプンができたことを確認する試薬を答えなさい。