圧力(面を押す力)
同じ重さでも、面積の小さい所にかけると痛い・刺さる──これは圧力の違いです。力と面積の関係を考えましょう。
基本知識
圧力は単位面積あたりにはたらく力で、次の式で表されます:圧力 P [Pa] = 力 F [N] ÷ 面積 S [m²]
つまり P = F / S
単位はパスカル(Pa)で、1 Pa = 1 N/m² です。
例: 質量60kgの人が床にぴったり立つ(両足)とき、地面との接触面積が0.04m²(両足合計)とすると、
F = 60 × 9.8 = 588 N
P = 588 ÷ 0.04 = 14700 Pa = 14.7 kPa。
同じ人がハイヒール片足(接触面積0.0001m²)で立つと、圧力は約5.88×10⁶Pa(約400倍)になり、床にも傷がつきます。
圧力(単位面積あたりにはたらく力。 P = F / S )
パスカル (Pa)(圧力の単位。 1 Pa = 1 N/m² )
ヘクトパスカル (hPa)(天気予報で使う。 1 hPa = 100 Pa )
大気圧(空気の重さによる圧力。海面で約 1013 hPa = 約 10万 Pa )
気圧計(大気圧を測る装置。トリチェリの実験が有名)
単位の換算(cm² → m² の換算では÷10000 必要)
深掘り (背景・意義)
圧力の概念は身の回りに溢れています。
・包丁は刃が薄い → 接触面積が小さい → 同じ力でも大きな圧力 → 切れる
・画びょうの先が尖っている → 同じ理由で板に刺さる
・スキー板やキャタピラは面積を広げる → 雪や柔らかい地面で沈まない
・ラクダの足の裏が広い → 砂漠で沈まない
大気圧は身の回りで常に約 1013 hPa(101300 Pa) はたらいています。私たちが押しつぶされないのは、体の内側からも同じ圧力で押し返しているからです。気圧の変化は天気と関わり、気圧計で測定できます。トリチェリの実験(1643年)では水銀柱が約76cmの高さで止まることから大気圧が測定されました。
圧力計算では単位に細心の注意が必要です。面積はcm²ではなくm²に揃えること。1m² = 10000cm² なので、cm² 値を÷10000してm²にします。
- 圧力 = 力 ÷ 面積
- 単位: Pa = N/m²
- 1 hPa = 100 Pa (天気予報で使用)
- 大気圧 ≒ 1013 hPa ≒ 10万 Pa
- 面積を小さく → 圧力大 (包丁・画びょう)
- 面積を大きく → 圧力小 (スキー・キャタピラ)
- 1m² = 10000cm² (単位換算注意)
注意点 (混同しやすい)
① 力(N)と圧力(Pa)は別物。同じ力でも面積で圧力は変わる。② 単位換算: 1m² = 10000cm²、1 hPa = 100 Pa。③ 大気圧はすべての方向からはたらく(下からも上からも横からも)。④ 水銀柱76cm = 1気圧 は科学史的に重要な数値。
練習
- 圧力を求める公式を書きなさい。
- 100Nの力を0.5m²の面積に加えたときの圧力を求めなさい。
- 大気圧は約何 hPa か。