地球の誕生と初期進化
地球は約46億年前に誕生しました。誕生直後から現在に至るまで、地球は劇的な進化を遂げてきました。初期の地球の環境は現在とはまったく異なっていました。
基本知識
約46億年前、原始太陽系星雲の微惑星が衝突・集積して原始地球が形成されました。微惑星衝突の熱で表面は溶融し、マグマオーシャン(岩石が溶けた海)が形成。
密度の大きい鉄が中心に沈み核(コア)が形成され、軽い成分がマントルを形成するマグマオーシャン分化が起きました。
約44億年前ごろから地球は冷え始め、水蒸気が凝結して原始海洋が形成。同時期に原始大気は主に水蒸気・CO₂・N₂などで構成され、現在のような酸素はほとんどありませんでした。
約40〜38億年前に最古の生命が誕生したと考えられています。最初の生命は嫌気性細菌で、その後光合成生物(シアノバクテリア)が約27億年前ごろから酸素を大気中に放出し始め、大酸化イベント(約24億年前)が起きました。
原始地球(微惑星集積で誕生した初期の地球。表面はマグマオーシャン)
マグマオーシャン(微惑星衝突熱で地表全体が溶融した状態)
核とマントルの分化(密度差により鉄が中心へ沈降、軽い岩石がマントルへ)
原始海洋(水蒸気が凝結して形成。約44億年前以降)
大酸化イベント(シアノバクテリアの光合成で約24億年前に大気の酸素が増加)
全球凍結(スノーボールアース)(約7億年前など複数回、地球全体が凍結した状態)
深掘り (背景・意義)
地球の内部構造は地震波の研究で解明されました。内核(固体鉄)・外核(液体鉄・ニッケル)・マントル(固体岩石)・地殻の層構造をなしています。外核の液体鉄の対流が地球磁場(ダイナモ機構)を生み出し、宇宙線や太陽風から生命を守っています。
月の形成についてはジャイアントインパクト説が有力です。約45億年前に火星サイズの天体(テイア)が原始地球に衝突し、放出された物質が集積して月になったという説です。この衝突が地球の自転軸傾斜(約23.5°)をもたらし、季節変化の原因になりました。
大酸化イベント後、酸素は上空でオゾン層を形成し、有害な紫外線を遮断しました。これによって生命が陸上へ進出できる環境が整っていきました。地球の歴史は生命と環境の共進化の歴史でもあります。
- 地球誕生=約46億年前・微惑星集積
- マグマオーシャン→核・マントル分化
- 原始海洋=約44億年前以降・水蒸気凝結
- 原始大気=水蒸気・CO₂・N₂(酸素ほぼなし)
- 最古の生命=約40〜38億年前
- 大酸化イベント=約24億年前・シアノバクテリア
- 月の形成=ジャイアントインパクト説
注意点 (混同しやすい)
① 原始大気に酸素はほとんどなかった。現在のような酸素大気は生命活動によって形成された。② 大酸化イベントは生命(シアノバクテリア)が大気を変えた事件。③ 地球の年齢46億年と宇宙の年齢138億年を混同しない。④ ジャイアントインパクトは地球誕生直後(約45億年前)の出来事。
練習
- 地球誕生直後、表面全体が溶けた状態を何というか。
- 原始大気に酸素を供給し始めた生物の名前を答えなさい。
- 月の形成を説明する有力な仮説の名称を答えなさい。