ここまで学んだSVの発見・挿入と同格・共通関係・省略構文を組み合わせ、難関大の入試で実際に出る複数の修飾が重なった長い1文を解体する統合演習を行います。
基本ルール
長い1文を解体する手順(総合):
① まず文末までざっと目を通し、コンマ・ダッシュ・接続詞の位置を確認して文の大まかな区切りを把握する。
② 挿入語句・同格語句をカッコに入れて外す。
③ 残った骨格から、まずSとVを確定する(修飾語のカッコに入れながら)。
④ 関係詞節・分詞句が何を修飾しているかを、直前の名詞との意味的な整合性で確認する(離れた名詞を修飾している場合もある)。
⑤ and/or/butがあれば、共通関係が働いていないか確認する。
⑥ 省略が疑われる箇所(比較構文・従属節の主語省略など)があれば復元する。
この手順を「上から順に読みながら同時に」行うのが最終的な目標ですが、最初は分解して段階的に処理する練習が効果的です。
The theory, though widely accepted for decades, has recently been challenged by researchers who argue that the original data, collected under limited conditions, cannot support such a broad conclusion.
(その理論は数十年間広く受け入れられてきたが、最近、元のデータは限られた条件下で収集されたものであり、そのような広範な結論を支持できないと主張する研究者たちによって異論を唱えられている)
解体:S=The theory / 挿入=though widely accepted for decades / V=has been challenged / by 〜 (行為者) / who argue that 〜 (researchersを修飾する関係詞節) / that節内: S=the original data / 挿入=collected under limited conditions / V=cannot support
間違えやすいところ
① 長文中の1文は、しばしば「主節の主張」+「それを支える・反論する従属節」の入れ子構造になっている。まず主節のSVを確定し、その後で従属節が主節に対してどういう関係(理由・対比・条件など)にあるかを把握する。
② 関係詞・分詞が修飾する名詞は、文法的には直前の名詞が原則だが、意味的に離れた名詞を修飾する場合もある(特に長い挿入句を挟んだ後)。修飾先の判定は文法規則と意味の両方でチェックする。
③ 難関大の下線部訳問題では、この統合的な解体を制限時間内に行う必要がある。普段の演習では時間を計らず精密に分解し、慣れてきたら時間を意識した通し読みに移行する二段階トレーニングが効果的。
④ 一度で完璧に読めなくても構わない。「Sを仮決めして読み進め、矛盾が出たら仮決めを修正する」という試行錯誤のプロセス自体が、実戦での正確な読解を支える。
- 解体手順: 区切りの把握→挿入/同格を外す→SV確定→修飾先の確認→共通関係→省略の復元
- 長文中の1文は「主節+それを支える/反論する従属節」の入れ子が多い
- 修飾先の判定は文法規則と意味の両方で確認する
- 精密な分解練習→時間を意識した通し読みの二段階で鍛える
- 仮決め→矛盾に気づいたら修正、の試行錯誤を許容する
練習問題
- 次の文のSとVを確定し、挿入部分をカッコで示しなさい:The proposal, despite facing strong opposition from local residents, was eventually approved by the city council.
- 次の文で who が修飾している名詞を答えなさい:The article criticized the scientists who conducted the study for failing to disclose their funding sources.
- 長い1文を解体する際の手順を、自分の言葉で5段階に整理して説明しなさい。