難関大の長文設問は、いくつかの決まったタイプに分類できます。タイプごとに解法の型を持っておくと、初見の文章でも安定して対処できます。
基本ルール
① 内容一致問題:本文と選択肢を照合する作業。誤答の作り方には典型パターンがある:
- 因果の逆転(AがBを引き起こす→BがAを引き起こす、に変えている)
- 過度な一般化(本文の「一部」を選択肢で「すべて」にしている)
- 断定の追加(本文の「〜かもしれない」を選択肢で「〜である」にしている)
- 時系列の入れ替え
選択肢を見たら、まず本文の対応箇所を探し、上記の改変がないか確認する。
② 空所補充問題:空所の前後の論理関係(対比・因果・並列・具体化)を示すディスコースマーカーが解答の鍵になることが多い。空所に入る語句そのものより、前後の文の論理関係が順接か逆接かを先に判断する。
③ 要約・タイトル選択問題:文章全体で最も繰り返し出てくるキーワード・概念を核にした選択肢が正解であることが多い。逆に、本文の一部(具体例や反論)だけを取り上げた選択肢は不正解になりやすい(部分を全体だと誤認させる典型的な誤答パターン)。
本文:「Some studies suggest that moderate exercise may improve sleep quality, though the effect size varies across individuals.」
(適度な運動が睡眠の質を改善する可能性があるとする研究もあるが、効果の大きさは個人によって異なる)
誤答の例:「Exercise always improves sleep quality for everyone.」← may(かもしれない)がalways(必ず)に、varies across individuals(個人差がある)という限定が消えている=過度な一般化と断定の追加
間違えやすいところ
① 内容一致の誤答は「本文に書かれていないことを書いている」タイプと「本文の一部を歪めて誇張している」タイプに大別される。後者の方が見抜きにくいので、選択肢の中の頻度・程度を表す語(always / never / mainly / only / all)に特に注意する。
② 空所補充では、選択肢の意味を先に考えるより「この空所の前後は逆接か順接か、原因か結果か」を先に決めてから、それに合う語(however/therefore/for example等)を選ぶ方が速く正確。
③ 要約問題での「部分を全体だと誤認させる」誤答は、本文中の具体例やサブトピックの内容をそのまま要約に使っている。要約は必ず文章全体を貫く最も抽象度の高い主張に対応していなければならない。
④ 記述式の要約問題では、字数制限内に「主張+根拠の骨格」を収める必要がある。具体例の細部は削り、抽象的な主張とその直接の理由だけを残す編集作業が求められる。
- 内容一致の誤答: 因果逆転/過度な一般化/断定の追加/時系列入れ替え
- 空所補充は前後の論理関係(順接/逆接/因果)を先に判断する
- 要約・タイトル問題は最も抽象度の高い主張に対応する選択肢を選ぶ
- always/never/only などの頻度・程度語に注意して誤答を見抜く
- 記述要約は具体例を削り主張+根拠の骨格だけ残す
練習問題
- 本文「may improve」を選択肢で「always improves」と変えるのはどの誤答パターンか答えなさい。
- 空所補充問題を解くときに最初に判断すべきことは何か説明しなさい。
- 要約問題で「部分を全体だと誤認させる」誤答が生まれる理由を説明しなさい。