反対意見の存在を認めた上で自分の主張を通す「譲歩→反論」の構造は、論証の説得力を大きく上げる技術です。難関大では、この構造が使えているかどうかで採点者の印象が変わります。
基本ルール
譲歩→反論の基本パターン:
「It is true that X(確かにXである). However, Y(しかしYである)」
- 譲歩の合図:It is true that / Admittedly / Some people argue that / While it is true that
- 反論の合図:However / Nevertheless / But in fact / Still
反論を強くする3つの方法:
① 譲歩の内容が「限定的」であることを示す(It is true that X in some cases, but ...)
② 譲歩の弊害より自分の主張の利益が大きいことを示す(比較の視点)
③ 譲歩している問題自体が別の方法で解決可能だと示す
避けるべき弱い譲歩:譲歩が強すぎて自分の主張を打ち消してしまうもの。「It is true that X is a serious problem」で止めて反論しないと、読者はXの方が説得力があると感じてしまう。
弱い例(反論が弱い):It is true that online classes can feel impersonal. This is a real concern.(ここで終わると反対意見が勝ってしまう)
強い例(反論を追加):It is true that online classes can feel impersonal. However, many platforms now offer small-group discussions that allow just as much interaction as a traditional classroom, if not more.
間違えやすいところ
① 譲歩は必ず反論とセットで使う。譲歩だけで段落を終えるのは事故(自分の主張を弱める結果になる)。
② 譲歩の位置は段落の最初か、Body 2の冒頭に置くのが自然。結論の直前に置くと読者が混乱する。
③ 反論の根拠は具体的に:「しかし違う」だけでなく、「なぜ違うのか」の理由を必ず添える。
④ 譲歩を使うと文章に「両方の視点を検討した」という印象を与え、一方的な主張より高評価になりやすい。ただし賛否型の答案全体で譲歩は1回で十分。多用すると論旨がぼやける。
- 譲歩→反論:It is true that X. However, Y.
- 反論は必ず理由付きで。譲歩だけで終わらせない
- 譲歩は段落の冒頭に置き、すぐに反論で打ち返す
- 答案全体での譲歩は1回に絞ると論旨が明確になる
練習問題
- 「動物園は廃止すべきだ」という主張に対する反対意見を1つ想定し、「It is true that ...」で書きなさい。
- 上記の譲歩に対する反論を「However, ...」で書きなさい。
- 譲歩を使わずに書いた賛否型の答案が、なぜ評価が下がりやすいかを日本語で説明しなさい(40字以内)。