英語の自然な発話では、単語同士がつながったり音が消えたりします。これらの「音変化」を知らないと、知っている単語でも聞き取れません。代表的な音変化を整理します。
基本ルール
① リンキング(linking):単語の終わりの子音と次の単語の始まりの母音がつながる。
- 「an apple」→「アナプル」のように聞こえる
- 「turn off」→「ターノフ」
② 脱落(elision):子音が連続するとき、間の音が発音されなくなる。
- 「next day」→ /t/ が脱落して「ネクスデイ」
- 「must be」→ /t/ が弱まり「マスビー」
③ 弱形(weak forms):文法的な機能語(前置詞・冠詞・助動詞)は強く発音されず、あいまい母音になる。
- 「for」→通常は強く発音されず「fər」のように短くなる
- 「and」→「ən」/「n」だけになることも
④ 同化(assimilation):隣り合う音が影響し合って別の音に変化する。
- 「did you」→ くだけた発話では「didja」に近い音になる
聞き取り戦略:
- 内容語(名詞・動詞・形容詞)は強く発音されるので、そこに集中して聞く
- 機能語(前置詞・冠詞)は弱形になるため、文法知識から「そこに何かあるはず」と補って理解する
What are you doing?→ 自然な発話では「ワラユードゥーイン」のように聞こえる(What are→ワラ、you→ユー、doing→ドゥーイン)。
I have to go.→ have to が「hafta」のように1語化して聞こえる。
間違えやすいところ
① 音変化は「知識」として知っておくだけで、聞き取り精度が大きく上がる。文字で見れば知っている単語なのに聞き取れないのは、音変化を知らないことが原因の場合が多い。
② すべての音を1つずつ聞き取ろうとせず、内容語(ストレスが置かれる語)を軸にして文全体の意味を再構成する意識を持つ。
③ 弱形になる機能語(a / the / to / of / for)は、文法的にそこにあるはずだと予測して補う。予測できれば聞き取れなくても意味は通る。
④ 音変化のパターンは音読・シャドーイングで体に入れるのが最も効果的。読んで理解するだけでなく、自分で発音してみることで聞き取りの精度が上がる。
- リンキング:子音+母音がつながる(an apple → アナプル)
- 脱落:子音の連続で音が消える(next day の /t/)
- 弱形:機能語はあいまい母音で弱く発音される(for, and, to)
- 内容語に集中し、機能語は文法知識で補って聞く
練習問題
- 「turn off」がリンキングによってどのように聞こえるか答えなさい。
- 「must be」で脱落する音はどれか答えなさい。
- 機能語(前置詞・冠詞)が聞き取れなくても意味が通じる理由を日本語で説明しなさい。