ムハンマドの登場とイスラーム教の誕生
7世紀初頭、アラビア半島のメッカで一人の商人が神の啓示を受けたとして布教を始めました。この人物ムハンマドが始めたイスラーム教は、その後わずか100年ほどでユーラシア・アフリカにまたがる広大な文明圏を生み出しました。
アラビア半島の背景
- 部族社会:6世紀のアラビア半島は多神教の部族社会。メッカはカーバ神殿を中心とした商業都市
- ビザンツとササン朝:周辺の二大帝国が長期抗争で疲弊、アラブの台頭を許す素地をつくった
- ムハンマド(570頃〜632):メッカの商人として生まれ、610年ごろ洞窟で天使ジブリールから啓示を受けたと伝わる
ヒジュラと共同体の形成
622年、迫害を逃れてメッカからメディナへ移住(ヒジュラ)。この年がイスラーム暦の元年となります。メディナでムスリム共同体(ウンマ)を組織し、630年にはメッカを征服して多神教の偶像を破壊しました。
📘 例題①
イスラーム教の「六信五行」とは何か説明しなさい。
解答:
六信:アッラー・天使・啓典(クルアーン)・預言者・来世・天命を信じること。
五行:信仰告白(シャハーダ)・礼拝(サラート、1日5回)・喜捨(ザカート)・断食(サウム、ラマダーン)・巡礼(ハッジ、メッカ)の5つの義務的行為。
イスラーム教の「六信五行」とは何か説明しなさい。
解答:
六信:アッラー・天使・啓典(クルアーン)・預言者・来世・天命を信じること。
五行:信仰告白(シャハーダ)・礼拝(サラート、1日5回)・喜捨(ザカート)・断食(サウム、ラマダーン)・巡礼(ハッジ、メッカ)の5つの義務的行為。
イスラームの特徴
- 厳格な一神教:アッラー以外に神なし。偶像崇拝を禁止
- クルアーン(コーラン):神の言葉を記した聖典。アラビア語が神聖言語
- ウンマ(共同体):民族・部族を超えた信仰共同体の理念
- 平等主義:信者はすべて神の前に平等(ただし実態は複雑)
💡 ポイント
- 622年のヒジュラがイスラーム暦元年
- 六信五行がイスラームの信仰・実践の骨格
- ウンマ(共同体)の概念が部族社会を超える団結をもたらした
- クルアーンはアラビア語で記され、翻訳は副次的扱い
練習問題
- ムハンマドがメッカからメディナへ移住した事件を何と呼ぶか。また、それが何年のことか答えなさい。
- イスラームの聖典の名前と、その言語を答えなさい。
- 「五行」のうちラマダーンと関係するものは何か答えなさい。
解答・解説
- 解答:ヒジュラ(聖遷)、622年
解説:この年がイスラーム暦(ヒジュラ暦)の起点となる。 - 解答:クルアーン(コーラン)、アラビア語
解説:アラビア語が神聖言語とされ、礼拝もアラビア語で行う。 - 解答:断食(サウム)
解説:イスラーム暦のラマダーン月(第9月)の1か月間、日中の飲食を断つ。