日本 / 旧石器時代 4 / 6

世界の旧石器時代と日本の位置

世界の旧石器時代と日本の位置

旧石器時代は日本だけの現象ではなく、世界中で同時並行的に進んでいた人類史の段階でした。世界各地と日本を比較してみましょう。

基本知識

世界の旧石器時代は、人類の進化と石器の進歩によって以下のように区分されます。
前期旧石器時代(約260万〜30万年前): 猿人・原人の時代、握斧などの大型石器
中期旧石器時代(約30万〜3万年前): 旧人(ネアンデルタール人)の時代、剥片石器
後期旧石器時代(約3万〜1万年前): 新人(クロマニョン人)の時代、精巧な石器と芸術
日本の旧石器時代は、約3万8千年前から始まる後期旧石器時代に相当します。これは新人が日本列島にたどり着いたタイミングと一致します。

📘 世界と日本の旧石器対照
フランス・ラスコー洞窟 約2万年前の壁画(クロマニョン人)
スペイン・アルタミラ洞窟 野牛の天井画で有名
ドイツ・ネアンデル渓谷 ネアンデルタール人の発見地
日本・岩宿遺跡 約3万年前の打製石器
日本・野尻湖遺跡 ナウマンゾウ狩猟の証拠

深掘り (背景・影響)

新人(ホモ・サピエンス)は約20万年前にアフリカで誕生し、約6万年前ごろからアフリカを出て世界各地に拡散しました(「出アフリカ」)。彼らはユーラシア大陸を東進し、約3万8千年前ごろに日本列島に到達したと考えられています。
ヨーロッパでは新人がクロマニョン人と呼ばれ、ラスコー(フランス)やアルタミラ(スペイン)の洞窟に動物の壁画を描きました。これは人類最古の芸術と言われ、宗教的・呪術的意味があったとされます。
一方、日本ではこのような大規模な洞窟壁画は発見されていませんが、長野県の野尻湖遺跡からはナウマンゾウ・オオツノジカの骨と打製石器がセットで出土し、人類が大型動物を狩猟していたことが分かります。日本の旧石器時代は世界史的にも重要な、新人拡散の東端の証拠なのです。

💡 ポイント
  • 日本の旧石器時代 = 世界の「後期旧石器時代」に相当
  • 新人(ホモ・サピエンス)の拡散により日本にも到達
  • ラスコー(仏)・アルタミラ(西)の洞窟壁画は人類最古の芸術
  • クロマニョン人 = ヨーロッパの新人
  • ネアンデルタール人 = 旧人、新人とは別系統
  • 日本に旧石器時代があったことは1949年に証明

注意点 (混同しやすい)

① ネアンデルタール人(旧人)とクロマニョン人(新人)は別の人類。新人は旧人を駆逐したわけでなく、共存と一部交雑があったと現在は考えられている。② 「出アフリカ」は約6万年前頃、日本到達は約3万8千年前。タイムラグに注意。③ 洞窟壁画は世界では有名だが日本では少ない(風土の違い)。④ 日本旧石器時代は「後期旧石器」のみ。前期・中期はほぼ確認されていない。

練習

  1. フランス・スペインにある洞窟壁画の遺跡名を1つずつ挙げよ。
  2. 新人が日本列島に到達した時期はおよそ何年前か。
  3. ネアンデルタール人とクロマニョン人の関係を説明せよ。
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このレッスンのQ&A

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