日本 / 旧石器時代 5 / 6

旧石器から縄文への移行

旧石器から縄文への移行

約1万年前、氷河時代の終わりとともに地球環境が大きく変化し、日本列島の人々の生活も激変しました。旧石器時代の終わりと縄文時代の始まりを見ていきましょう。

基本知識

約1万年前、地球は氷期から間氷期(温暖な時代)に移行しました。これにより日本列島の自然環境も劇的に変化します。
・気温の上昇 → 落葉広葉樹林(ブナ・ナラ・クリ)の拡大
・海面の上昇 → 大陸との陸橋が水没し、日本列島が形成
・ナウマンゾウ・マンモスなどの大型動物が絶滅
・かわってシカ・イノシシ・ウサギなど中小型動物が中心に
この環境変化に適応するため、人々は新しい技術を開発しました。それが磨製石器土器の発明です。これにより旧石器時代から縄文時代へと移行していきます。

📘 旧石器から縄文への変化
気候 寒冷(氷期)→ 温暖(間氷期)
地形 大陸と陸続き → 海面上昇で日本列島成立
動物 大型動物(ナウマンゾウ)→ 中小型動物(シカ・イノシシ)
道具 打製石器のみ → 打製+磨製+土器+弓矢
生活 移動生活 → 定住生活(竪穴住居)

深掘り (背景・影響)

大型動物が絶滅したのは、気候変動だけでなく人類の狩猟圧(オーバーキル仮説)も原因と考えられています。新しい環境では大きな獲物を追う必要がなくなり、人々はより小さな動物を弓矢で狩り、植物質食料(クリ・ドングリ・山菜)を多く採集するようになりました。
植物質食料は煮炊きが必要なため、土器の発明が画期的な意味を持ちました。土器によりアク抜き・煮炊き・保存が可能になり、食料の幅が飛躍的に広がったのです。
また、食料源が安定した地域に定住することが可能になり、竪穴住居を建てて長く住むようになりました。これは生活様式の根本的な変革であり、後の村落・社会の形成につながります。日本の縄文土器は約1万6千年前のものが青森県大平山元遺跡から発見されており、これは世界最古級の土器です。

💡 ポイント
  • 約1万年前: 氷期 → 間氷期、日本列島成立
  • 大型動物の絶滅 → 中小型動物中心の狩猟へ
  • 磨製石器・土器・弓矢の発明 = 縄文時代の始まり
  • 土器により煮炊き・アク抜き・保存が可能に
  • 移動生活 → 定住生活(竪穴住居)への変化
  • 大平山元遺跡(青森)の土器 = 約1万6千年前、世界最古級
  • 環境変化への適応が技術革新を促した

注意点 (混同しやすい)

① 「氷河時代の終わり = 縄文時代の始まり」ではない。土器の発明はもう少し早く約1万6千年前から始まっており、両時代は重なる時期がある。② 大型動物の絶滅理由は気候変動と人類狩猟の両説あり。③ 「弓矢」の発明は旧石器末期と縄文初期にまたがる。④ 「磨製石器」が出ても、打製石器も併用されていることに注意。⑤ 大平山元遺跡(青森県)の土器は世界最古級だが「世界最古」と断定はできない(中国の遺跡と比較される)。

練習

  1. 約1万年前に起きた気候変動と、その日本列島への影響を述べよ。
  2. 旧石器時代から縄文時代への移行で生まれた新技術を3つ挙げよ。
  3. 日本最古級の土器が出土した青森県の遺跡名を答えよ。
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このレッスンのQ&A

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