高校基礎 / 物質の構成粒子 1 / 6

原子の構造

原子の構造

すべての物質は原子から成り立っています。原子は中心の原子核と、その周りを回る電子からなる極めて小さな粒子です。

基本知識

原子の大きさは約 10-10 m(0.1 nm) で、原子核はさらに小さく約 10-14〜10-15 m。原子核は陽子(+)中性子(電荷0)からなり、その周りを電子(-)が回っています。陽子と電子の電荷の大きさは等しく、原子全体は電気的に中性です。
原子の表記:
原子番号 Z=陽子の数(=中性原子の電子数)
質量数 A=陽子の数+中性子の数
表記は AZX(例: 126C は陽子6・中性子6)。
同位体(アイソトープ)は陽子の数が同じで中性子の数だけが違う原子。化学的性質はほぼ同じです。

📘 重要用語
原子(物質を構成する最小単位。10-10 mのオーダー)
原子核(原子の中心。陽子と中性子からなる)
陽子・中性子・電子(陽子+1、中性子0、電子-1の電荷)
原子番号 Z(陽子の数。元素の種類を決める)
質量数 A(陽子+中性子の数)
同位体(陽子数同じ、中性子数違い。12Cと14C)

深掘り (背景・意義)

原子の発見の歴史は化学のドラマです。ドルトン(1803)が原子説を提唱し、トムソン(1897)が電子を発見、ラザフォード(1911)がα線散乱実験で原子核の存在を示しました。さらにボーア(1913)が水素原子のスペクトルから電子軌道のモデルを提案し、現代の量子力学的原子像へとつながります。
同位体には安定同位体(壊れない)と放射性同位体(ラジオアイソトープ)があり、後者は放射線を出しながら別の元素に変わります。14Cは半減期約5730年で、考古学の年代測定(炭素14年代測定法)に使われます。原子質量の標準は12C=12と定められ、原子量は同位体の存在比を考慮した平均値です(炭素の原子量=12.01)。

💡 ポイント
  • 原子=陽子(+)・中性子(0)・電子(-)
  • 原子核=陽子+中性子。電子は周囲を回る
  • 原子番号Z=陽子数(=電子数、中性原子)
  • 質量数A=陽子数+中性子数
  • 同位体=中性子数だけ違う原子(12C・13C・14C)
  • 放射性同位体は壊変して別元素に
  • 原子量の基準は12C=12

注意点 (混同しやすい)

原子番号(Z)は陽子数、質量数(A)は陽子+中性子の数。中性子数=A-Z。② 同位体(中性子数違い)と同素体(単体の構造違い)は完全に別。③ 原子質量(個別)と原子量(同位体存在比による平均)も区別。④ 電子の質量は陽子・中性子の約 1/1840 で無視できる程度。

練習

  1. 146C の陽子数・中性子数・電子数を答えなさい。
  2. 同位体と同素体の違いを説明しなさい。
  3. 原子量の基準となる原子は何か。

このレッスンのQ&A

読み込み中...