高校基礎 / 物質の構成粒子 2 / 6

電子配置と価電子

電子配置と価電子

原子の化学的性質を決めるのは電子の並び方(電子配置)です。とくに最外殻にある価電子が反応性を支配します。

基本知識

電子は原子核の周りで電子殻と呼ばれる層に配置されます。内側からK殻、L殻、M殻、N殻……と名付けられ、それぞれ収容できる電子数の上限は次の通りです。
・K殻: 最大 2 個
・L殻: 最大 8 個
・M殻: 最大 18 個(化学基礎では原則8個まで考える)
・N殻: 最大 32 個(同上)
電子はエネルギーの低い内殻から順に入っていきます(K→L→M→N)。最も外側の殻を最外殻、そこにある電子を最外殻電子(価電子)と呼びます。
価電子の数は化学反応に直接関わる重要な値で、価電子数が同じ元素は化学的性質が似ています(同族元素)。希ガスは価電子数を0として扱うのがポイントです(最外殻が満たされ反応しにくい)。

📘 重要用語
電子殻(K, L, M, N…と外側に向かって続く電子の層)
電子配置(電子殻ごとの電子の数。例: Na = K2 L8 M1)
最外殻電子(最外殻にある電子。反応性を決める)
価電子(反応に関わる最外殻電子。希ガスは0として扱う)
閉殻構造(電子殻が満杯。He(K=2)・Ne(K=2,L=8))
オクテット則(最外殻に電子8個=Neのような配置で安定)

深掘り (背景・意義)

主な元素の電子配置を覚えておきましょう。
・H: K=1 (価電子1)
・He: K=2 (閉殻、価電子0)
・Li: K=2, L=1 (価電子1)
・C: K=2, L=4 (価電子4)
・N: K=2, L=5 (価電子5)
・O: K=2, L=6 (価電子6)
・Ne: K=2, L=8 (閉殻、価電子0)
・Na: K=2, L=8, M=1 (価電子1)
・Cl: K=2, L=8, M=7 (価電子7)
・Ar: K=2, L=8, M=8 (閉殻扱い、価電子0)
原子は希ガスと同じ電子配置になろうとして電子をやり取りします(オクテット則)。NaはM殻の1個を捨ててNe型配置に、Clは7個入っているM殻にもう1個もらってAr型配置に。これがイオンの生成原理です。

💡 ポイント
  • 電子殻=K(2)・L(8)・M(18)・N(32)
  • 電子は内殻から順に入る
  • 価電子=最外殻電子(希ガスは0)
  • 同族元素は価電子数が同じで性質が似る
  • 閉殻=最外殻が満杯で安定
  • オクテット則=最外殻8個で安定
  • 原子は希ガス型配置を目指してイオンに

注意点 (混同しやすい)

最外殻電子価電子はほぼ同じだが、希ガスは価電子0と扱うことに注意(最外殻電子はNeなら8、価電子は0)。② 化学基礎では遷移元素のM殻18個まで詰める話は深入りしない。③ 閉殻(殻が満杯)とオクテット(最外殻8個)は近いがHeは2でも閉殻。④ 価電子が多い元素は陰イオンになりやすく(F,Cl)、少ない元素は陽イオンになりやすい(Na,K)。

練習

  1. Na(原子番号11)の電子配置を K・L・M で表しなさい。
  2. 価電子が同じ数の元素同士は化学的性質がどうなるか。
  3. 希ガスの価電子数はいくつとして扱うか。

このレッスンのQ&A

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