周期表の構造と周期律
元素を原子番号順に並べると、化学的性質が周期的に現れます。これを表にしたのが周期表。化学基礎の心臓部です。
基本知識
周期律: 元素を原子番号順に並べると、価電子数・原子半径・イオン化エネルギーなどの性質が周期的に変化する法則。メンデレーエフ(1869)が原型を作りました。
周期表の構造:
・周期(横の行、1〜7): 同じ周期では最外殻が同じ(第n周期は第n殻まで電子が入る)。
・族(縦の列、1〜18): 同じ族では価電子数が同じで化学的性質が似る。
主な族の特徴:
・1族(アルカリ金属): H除く。価電子1。陽イオンに(Na+)。水と反応。
・2族(アルカリ土類金属): 価電子2。2価の陽イオンに(Ca2+)。
・17族(ハロゲン): 価電子7。1価の陰イオンに(Cl-)。
・18族(希ガス・貴ガス): 価電子0。反応しにくい。
・3〜12族(遷移元素): 隣同士でも性質が似る。多くは金属。
1, 2, 12〜18族を典型元素と呼びます。
周期律(元素の性質が原子番号順に周期的に現れる法則)
周期(周期表の横の行。最外殻の番号と一致)
族(周期表の縦の列。価電子数が同じ)
アルカリ金属(1族のH以外。Li, Na, K, Rb, Cs, Fr)
アルカリ土類金属(2族。Be, Mgを含むかは慣習で差。狭義は Ca, Sr, Ba, Ra)
ハロゲン(17族。F, Cl, Br, I, At。塩を作る元素の意)
希ガス(貴ガス)(18族。He, Ne, Ar, Kr, Xe, Rn。安定)
典型元素(1,2,12〜18族。価電子数=族番号末尾)
遷移元素(3〜11族。M殻以降に電子が入る。多くが有色イオン)
深掘り (背景・意義)
周期表は丸暗記ではなく、規則性で理解すると便利です。
① 原子半径: 同じ族では下に行くほど大きい(電子殻が増える)。同じ周期では右に行くほど小さい(核電荷が増えて電子を強く引きつける)。
② イオン化エネルギー(1個目の電子を引き離すエネルギー): 同じ周期では右に行くほど大きい(希ガスで最大)。同じ族では下に行くほど小さい。
③ 電子親和力: 電子を1個受け取るとき放出するエネルギー。17族(ハロゲン)で大きい。
④ 金属性: 周期表の左下ほど強い。非金属性は右上(希ガスを除く)ほど強い。
有機化学で重要な炭素 Cは14族で価電子4。4本の共有結合で多様な分子を作る基本元素です。窒素N(15族、価電子5)、酸素O(16族、価電子6)、ハロゲン(17族、価電子7)も覚えやすい位置にあります。IUPAC(国際純正・応用化学連合)が族番号の付け方や元素名・命名法を統一しています。
- メンデレーエフ(1869)が周期律を発見
- 族=価電子数が同じ(化学的性質が類似)
- 周期=最外殻の番号
- 1族アルカリ金属、2族アルカリ土類、17族ハロゲン、18族希ガス
- 典型元素=1,2,12〜18族。遷移元素=3〜11族
- 原子半径は左下が大、右上が小
- イオン化エネルギーは右上(希ガス)で大
- 金属性は左下、非金属性は右上で強い
- IUPACが命名法を統一
注意点 (混同しやすい)
① 族番号と価電子数: 1族=1、2族=2、13族=3、14族=4、15族=5、16族=6、17族=7、18族=0(または8)。13〜17族は族番号-10で価電子数。② 水素 H は形式上1族だが性質はアルカリ金属とは違う。1価の陽イオンにも陰イオンにもなる。③ 遷移元素は隣同士でも性質が似る(典型元素は族で似る)。④ 希ガスは反応しないと言ってもXe(キセノン)などはフッ化物XeF4を作る。完全不活性ではない。
練習
- 第3周期・17族の元素は何か。元素記号と価電子数も答えなさい。
- 原子半径が周期表のどの方向に向かって大きくなる傾向があるか。
- 1族(H除く)、2族、17族の元素群はそれぞれ何と呼ばれるか。