モーターと発電機の原理
モーターと発電機は構造が似ていて、はたらきは逆です。両者の関係を整理して理解しましょう。
基本知識
モーター(電動機): 電気エネルギー → 運動エネルギー
仕組み: 磁界の中のコイルに電流を流す → フレミングの左手の法則により力がはたらく → コイルが回転する → 整流子で電流の向きを切り替え連続回転
発電機: 運動エネルギー → 電気エネルギー
仕組み: 磁界の中でコイルを回転させる → 電磁誘導により電流が発生
両者の関係:
・モーターの軸を外から回すと 発電機として動く
・発電機に電流を流すと モーターとして回る
これは構造が本質的に同じだからです。電気自動車のハイブリッド・回生ブレーキはこの両用を活かしています。
モーター(電気を運動に変える機械。フレミングの左手の法則)
発電機(運動を電気に変える機械。電磁誘導)
フレミングの右手の法則(誘導電流の向きを示す。発電機側)
エネルギー変換(一方のエネルギーを別の形に変えること)
回生ブレーキ(電気自動車などでモーターを発電機に切り替えて減速し充電する仕組み)
変換効率(入力エネルギーのうち目的の形に変換される割合)
深掘り (背景・意義)
フレミングの右手の法則は発電機側(誘導電流):
・親指: コイルの動く向き
・人差し指: 磁界の向き
・中指: 誘導電流の向き
左手は「電→磁→力」(モーター)、右手は「動→磁→電流」(発電機)で対応関係になっています。
発電所では巨大な発電機がタービンに直結し、毎秒50回(東日本)または60回(西日本)コイルを回転させて交流を生み出します。
モーターの種類: 直流モーター、交流モーター、ステッピングモーター、サーボモーターなど用途別に多種あります。電気自動車では三相交流モーターが主流です。
変換効率はモーター・発電機とも90%以上に達し、内燃機関(エンジン約30%)より圧倒的に効率的です。これが電気自動車が省エネといわれる理由の一つです。
- モーター: 電気エネルギー → 運動エネルギー
- 発電機: 運動エネルギー → 電気エネルギー
- 両者は同じ機械の表裏
- フレミング左手 = モーター、右手 = 発電機
- 回生ブレーキ = モーター→発電機で充電
- モーター・発電機の効率は90%以上
- 発電所の発電機は交流(50/60Hz)を生成
注意点 (混同しやすい)
① モーターは左手、発電機は右手。「電気を作るのが右手」と覚える。② どちらの法則も「電・磁・(力/動)」の3つが互いに垂直。③ モーター内部で逆起電力(発電作用)も同時に生じる。回転が速くなると流れる電流が減る仕組みになっている。④ 発電所のタービンを回す動力源(火力・水力・原子力など)は多様だが、最終段の発電機は同じ。
練習
- モーターと発電機は何と何のエネルギー変換をしているか、それぞれ答えなさい。
- 誘導電流の向きを示すのは右手と左手のどちらの法則か。
- 回生ブレーキとは何か簡潔に説明しなさい。