高校基礎 / 物体の運動 3 / 6

自由落下と重力加速度

自由落下と重力加速度

物体が重力だけを受けて落下するとき、その運動は完全に等加速度運動になります。これが自由落下です。

基本知識

自由落下 (free fall) は、空気抵抗を無視し重力だけを受けて静止状態から鉛直下向きに落下する運動です。初速度 v₀ = 0、加速度は重力加速度 g ≈ 9.8 m/s²(鉛直下向き)です。
等加速度運動の3式に v₀ = 0, a = g を代入:
v = gt
y = ½gt²
v² = 2gy
(y は落下距離、下向き正)
鉛直投げ下ろしは初速度 v₀ > 0 の等加速度運動: v = v₀ + gt, y = v₀t + ½gt²
鉛直投げ上げは上向き正として a = -g: v = v₀ - gt, y = v₀t - ½gt² となり、最高点で v = 0。
重力加速度 g = 9.8 m/s²(問題によっては g = 10 m/s² と近似)。

📘 重要用語
自由落下 (free fall)(初速度 0 で重力だけを受けて落下する運動)
重力加速度 g(≈ 9.8 m/s²。地表では緯度・高度で僅かに変わる)
鉛直投げ下ろし(初速度 > 0 で鉛直下向きに投げる等加速度運動)
鉛直投げ上げ(上向きに初速度を与える。最高点で v = 0)
空気抵抗の無視(物理基礎レベルでは通常無視して計算する)
y = ½gt²(自由落下の落下距離の式)

深掘り (背景・意義)

ガリレオは傾斜台を転がるボールの実験から、落下距離が時間の2乗に比例することを発見しました。「重い物体の方が速く落ちる」という常識を覆し、質量によらず同じ加速度で落下することを示しました(真空中での羽根と金属球が同時に落ちる有名な実験)。
地球上での重力加速度 g は赤道付近で約 9.78 m/s²、極付近で約 9.83 m/s² と若干異なります。これは地球が完全な球ではなく、自転による遠心力の影響もあるためです。
鉛直投げ上げでは、最高点から同じ高さに戻るまでの時間が上昇と下降で対称になります。また、地面に戻ったときの速さは初速度と等しくなります(エネルギー保存則からも確認できます)。

💡 ポイント
  • 自由落下: v₀=0, a=g=9.8 m/s²
  • v = gt, y = ½gt², v² = 2gy
  • g は質量によらず同じ(真空中)
  • 投げ上げの最高点: v = 0
  • 投げ上げ: a = -g(上向き正のとき)
  • 地面に戻ったときの速さ = 初速度の大きさ
  • g ≈ 9.8 m/s²(≈10 m/s² で近似することも)

注意点 (混同しやすい)

① 自由落下は初速度が 0。投げ下ろしは初速度あり。両者を混同しない。② 鉛直投げ上げの加速度は下向き。上向きを正とすると a = -g。「最高点では加速度 0」は誤り。③ 自由落下では重い・軽いに関係なく同じ加速度で落ちる(空気抵抗無視時)。④ 高さ h から落下する時間は h = ½gt² から t = √(2h/g) で求める。

練習

  1. 高さ 20 m のビルから物体を静かに落とした。地面に到達するまでの時間と、その瞬間の速度を求めなさい(g = 10 m/s²)。
  2. 初速度 15 m/s で鉛直上向きに投げた。最高点の高さを求めなさい(g = 10 m/s²)。
  3. 自由落下において、落下距離が時間に対してどのような関係にあるか説明しなさい。
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このレッスンのQ&A

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