太陽の構造と活動
太陽は水素とヘリウムからなるガスの球で、内部で核融合が起きています。層構造と活動現象を理解することが恒星物理の出発点です。
基本知識
太陽の内部構造は中心から核(コア)(半径の約0〜25%、温度1500万K、核融合が起こる)、放射層(25〜70%、エネルギーが光子として輻射で伝わる)、対流層(70〜100%、プラズマの対流でエネルギーが上へ運ばれる)の3層に分かれます。
光球は可視光を放射する薄い層(厚さ約500km、温度約5800K)で、太陽黒点(強磁場で対流が妨げられた冷たい領域、約4000K)が見えます。光球のすぐ上が彩層(厚さ約2000km、温度1万K)、さらに上がコロナ(温度100〜200万K)です。コロナが光球より高温なのはコロナ加熱問題として未解決の謎です。
太陽活動は約11年周期で黒点数が変化し、フレア・プロミネンス・コロナ質量放出(CME)が発生します。CMEは地球に届いてオーロラや磁気嵐を引き起こします。
核(コア)(核融合が起こる中心部。温度1500万K・半径の約25%まで)
対流層(70〜100%。プラズマ対流でエネルギーを輸送)
光球(可視光を放射する表面層。温度約5800K)
彩層(光球上部、温度約1万K。皆既日食時にピンク色で見える)
コロナ(最外層、温度100〜200万K。皆既日食時に白色で広がる)
太陽黒点(強磁場で対流妨げられた暗い領域。約4000K・11年周期で増減)
深掘り (背景・意義)
太陽ニュートリノ問題は、理論計算より観測されるニュートリノ数が少なかった謎で、ニュートリノ振動の発見(2002年ノーベル賞、梶田隆章ら)で解決しました。
太陽の年齢は約46億年で、現在主系列星の中期にあります。残り約50億年で水素が枯渇し、赤色巨星に進化します。
太陽風は太陽から吹き出す高速プラズマ流で、地球磁気圏を変形させ(昼側:5万km、夜側:60万km以上)、太陽系全体を覆うヘリオスフィアを形成します。宇宙天気(スペースウェザー)予報は衛星・GPS・電力網を守るために重要性が増しています。
- 内部:核→放射層→対流層(中心から外へ)
- 表層:光球(5800K)→彩層→コロナ(100〜200万K)
- 外側ほど高温というコロナ加熱問題は未解決
- 黒点は約4000K・11年周期で増減
- CME→地球磁気嵐・オーロラ
- 太陽の年齢:約46億年(寿命約100億年)
- 太陽ニュートリノ問題→ニュートリノ振動で解決
注意点 (混同しやすい)
① 光球(可視光放射面)と彩層・コロナ(外層)の順序を逆にしない。② 太陽黒点は「暗く冷たい」領域だが周囲より暗いだけで実際は4000Kもある。③ 放射層(光子で伝達)と対流層(物質移動で伝達)のエネルギー輸送機構の違い。④ 11年周期は黒点の増減周期(磁極逆転も含めると22年)。
練習
- 太陽内部で核融合が起きている部分の名称を答えなさい。
- コロナの温度はおよそ何Kか。
- 太陽黒点の数が変化する周期はおよそ何年か。