高校発展 / 太陽と恒星の進化 3 / 6

HR図と恒星の分類

HR図と恒星の分類

ヘルツシュプルング-ラッセル図(HR図)は恒星の温度と光度(絶対等級)の関係を示す図で、恒星進化の「地図」です。

基本知識

HR図の横軸は表面温度(右ほど低温)、縦軸は光度(絶対等級)(上ほど明るい)です。横軸にはスペクトル型(O・B・A・F・G・K・M、高温から低温)を使うこともあります。
大部分の恒星は左上(高温・高光度)から右下(低温・低光度)に伸びる主系列に位置します。太陽は主系列のほぼ中央(G型・表面温度5800K)にあります。
主系列外の特殊な位置にある恒星:
・右上(低温・高光度):赤色巨星・超巨星(巨大な半径)
・左下(高温・低光度):白色矮星(高密度・小さい半径)
光度クラス(ルミノシティクラス)はI(超巨星)、II(明るい巨星)、III(巨星)、IV(準巨星)、V(主系列)、VI(準矮星)、VII(白色矮星)に分類されます。

📘 重要用語
HR図(横軸=表面温度(右が低温)、縦軸=光度(上が明るい)の恒星分布図)
主系列(HR図の対角線。水素核融合が起きている安定な段階)
スペクトル型(O-B-A-F-G-K-M。高温から低温。太陽はG型)
赤色巨星(主系列を離れた晩期星。低温・高光度・半径が数100倍に膨張)
白色矮星(恒星の燃え殻。高温・低光度・地球大の高密度天体)
ヘルツシュプルング空白(HR図の巨星と主系列の間の空白域。進化が速く恒星が少ない)

深掘り (背景・意義)

主系列に留まる時間(主系列寿命)は恒星の質量に強く依存します。太陽(1M☉)は約100億年。質量が大きいほど核融合速度が速く寿命が短く、10M☉の恒星は数千万年、0.1M☉の恒星は数兆年も主系列に留まります。寿命 ∝ M⁻²·⁵ 程度の依存性があります。
星団(同時期に形成された恒星集団)のHR図では、主系列の上端(主系列ターンオフ点)の位置から星団の年齢を推定できます。ターンオフが主系列の低光度側にあるほど星団は古いです。
シュテファン-ボルツマン則 L ∝ R²T⁴ より、同じ温度でも半径が大きければ光度が高くなります。HR図の縦軸は絶対光度で、半径の情報を含んでいます。

💡 ポイント
  • HR図横軸:左=高温(O型)、右=低温(M型)
  • 主系列:左上(高温高光度)〜右下(低温低光度)の帯
  • 太陽:G型・主系列中央
  • 赤色巨星:右上(低温・高光度)
  • 白色矮星:左下(高温・低光度)
  • 主系列寿命:大質量星ほど短い
  • 星団ターンオフ点→年齢推定に利用

注意点 (混同しやすい)

① HR図の横軸は左が高温・右が低温(通常の温度軸と逆)。② 光度クラスと等級(明るさ)を混同しない。③ 赤色巨星(低温・大型)と白色矮星(高温・小型)はHR図上で対角の位置にある。④ 主系列にいる間は水素核融合、主系列を離れると別の核融合が始まる。

練習

  1. HR図の横軸で左側はどのような星が位置するか。
  2. 白色矮星はHR図のどの位置(温度・光度)にあるか。
  3. 太陽のスペクトル型を答えなさい。
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このレッスンのQ&A

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