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地球環境問題

地球環境問題

20世紀後半から、人間活動による地球環境への影響が深刻な問題となっています。地球温暖化をはじめとする環境問題は、一国の努力では解決できず、国際社会全体での取り組みが不可欠です。

基本知識

地球温暖化は、二酸化炭素(CO₂)やメタンなどの温室効果ガスが大気中に増加し、地球の平均気温が上昇する現象です。海面上昇・異常気象・生態系破壊などを引き起こします。1997年に採択された京都議定書は先進国に温室効果ガスの削減義務を課しましたが、米国の離脱や途上国への義務なしという限界がありました。2015年に採択されたパリ協定は先進国・途上国を含むすべての国が削減目標(NDC)を提出・更新する初の枠組みで、世界の平均気温上昇を産業革命前比1.5℃に抑えることを目標とします。
生物多様性の喪失も深刻です。1992年の地球サミット(リオ会議)では生物多様性条約が採択されました。2010年には日本の名古屋で名古屋議定書が採択され、遺伝資源へのアクセスと利益配分が規定されました。
環境問題の本質的な原因を説明する概念として、生態学者ハーディンが提唱した共有地の悲劇があります。誰でも自由に使える共有資源は、個人が利益を最大化しようとすることで過剰利用・枯渇するという問題です。

📘 重要用語
地球温暖化(温室効果ガスの増加による地球の平均気温上昇現象)
パリ協定(2015年採択。全締約国が削減目標を提出する温暖化対策の国際枠組み)
生物多様性条約(1992年採択。生物多様性の保全・持続的利用を目的とする条約)
共有地の悲劇(共有資源は個人の合理的行動により過剰利用・枯渇するという問題)
NDC(国が決定する貢献)(パリ協定における各国の自主的な温室効果ガス削減目標)
地球サミット(1992年リオデジャネイロ開催。気候変動・生物多様性条約採択)

深掘り (背景・意義)

1972年のストックホルム会議(国連人間環境会議)は、環境問題を初めて国際的に議論した歴史的な会議です。「かけがえのない地球」をスローガンに、国連環境計画(UNEP)が設立されました。1992年のリオ会議では「持続可能な発展」の概念が定着し、気候変動枠組み条約・生物多様性条約が採択されました。
共有地の悲劇は、大気・海洋・森林などのグローバル・コモンズ(地球公共財)に直接あてはまります。個国が排出削減のコストを負担したくないために国際協調が難しくなる「フリーライダー問題」も同根です。パリ協定が「義務的削減」ではなく「自主的NDC」を採用したのも、より多くの国の参加を優先したためです。しかし自主目標だけでは不十分との批判もあり、より強力な枠組みが求められています。

💡 ポイント
  • 京都議定書は先進国のみに削減義務。パリ協定はすべての国が対象
  • パリ協定の目標:産業革命前比の気温上昇を1.5℃に抑える
  • 生物多様性条約は1992年地球サミットで採択
  • 名古屋議定書(2010年):遺伝資源の利益配分を規定
  • 共有地の悲劇:自由利用できる共有資源は過剰利用で枯渇する
  • UNEPは1972年設立の国連環境計画

注意点 (混同しやすい)

京都議定書(1997年採択・先進国のみ義務)とパリ協定(2015年採択・全締約国が目標)の違いを区別する。② オゾン層破壊(主因はフロンガス)と地球温暖化(主因はCO₂等)は別の問題。③ 生物多様性条約気候変動枠組み条約はともに1992年地球サミットで採択された別々の条約。④ 共有地の悲劇はGarrett Hardinが1968年に提唱した概念であり、国有財産ではなく「共有資源」の問題である。

練習

  1. 京都議定書とパリ協定の違いを、参加国の範囲と削減義務の性格に着目して説明しなさい。
  2. 「共有地の悲劇」とはどのような問題か。地球環境問題との関連も含めて説明しなさい。
  3. 生物多様性が失われると何が問題になるか、具体的に述べなさい。

このレッスンのQ&A

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