アルカリ金属・アルカリ土類金属とアルミニウム
1族(アルカリ金属)・2族(アルカリ土類金属)・13族(代表Al)は、いずれも陽イオンになりやすい典型金属です。化学反応性とイオン半径の周期性を学びましょう。
基本知識
アルカリ金属 (Li, Na, K, Rb, Cs): いずれも1価陽イオン、銀白色で軟らかく、水と激しく反応 2Na + 2H2O → 2NaOH + H2。反応性はLi
アルカリ土類金属 (Ca, Sr, Ba)(高校では Be, Mg を含めずに扱うこともある): いずれも2価陽イオン。炎色反応はCa(橙赤)、Sr(紅)、Ba(黄緑)。MgとCaの違い: Mgは熱水と、Caは常温水と反応 Ca + 2H2O → Ca(OH)2 + H2。
炭酸塩: アルカリ金属の炭酸塩は水溶性、アルカリ土類金属(Mg含む)の炭酸塩は不溶。石灰水 Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3↓ + H2O は二酸化炭素検出反応。
アルミニウム Al: 13族、3価陽イオン、両性金属(酸にも強塩基にも溶ける)。 2Al + 6HCl → 2AlCl3 + 3H2, 2Al + 2NaOH + 6H2O → 2Na[Al(OH)4] + 3H2。融解塩電解(ホール・エルー法)で製錬。
アルカリ金属(1族、1価陽イオン、水と激しく反応)
炎色反応(Li赤・Na黄・K紫・Ca橙・Sr紅・Ba黄緑・Cu青緑)
アンモニアソーダ法(ソルベー法)(NaCl+CaCO3→Na2CO3、NH3触媒循環)
両性金属(Al, Zn, Sn, Pb=「あぁすんなり」)
テトラヒドロキシドアルミン酸イオン([Al(OH)4]-、NaOHに溶けた形)
アルマイト(Al表面の硬質Al2O3陽極酸化皮膜)
深掘り (原理・応用)
炭酸ナトリウム Na2CO3の工業製法アンモニアソーダ法(ソルベー法): 飽和食塩水にCO2とNH3を吹き込み NaHCO3 を沈殿させ、加熱して Na2CO3 を得る。NH3とCO2は循環利用される原子効率の高い古典的グリーンプロセス。ガラス・洗剤・パルプ工業で必須。
アルミニウムは地殻に最も多い金属元素(8%)だが、Al3+の安定さから単体は19世紀末まで貴金属扱いでした。ホール・エルーが1886年、ボーキサイト→Al2O3(バイヤー法)→氷晶石Na3AlF6に溶かして電解する方法を確立。電解には大量の電力が必要で、Alは「電気の缶詰」と呼ばれます。Alリサイクルは新地金製造の約3%のエネルギーで済むため、循環経済の代表例。
- アルカリ金属は1価、アルカリ土類は2価
- 水との反応性 Li
- 炎色反応の色を覚える(リアカー無きK村動力借るとするもくれない馬力)
- ソルベー法でNa2CO3製造
- Alは両性金属、HCl・NaOH両方に溶ける
- Al製錬は氷晶石融解電解(ホール・エルー)
- Mgは熱水と反応、Caは常温水と反応
注意点 (混同しやすい・頻出ミス)
① Mgはアルカリ土類金属に含めない場合がある(炎色反応を示さない、水との反応性が低い)。② アルカリ金属の単体は灯油中保存(空気・水と反応するため)。③ 両性金属は「あぁすんなり」=Al, Zn, Sn, Pb。④ NaHCO3(重曹)は加熱で 2NaHCO3 → Na2CO3 + H2O + CO2。⑤ 不動態(Al, Fe, Niの濃硝酸)と両性(Al, Zn, Sn, Pb)を混同しない。
練習
- ナトリウムと水の反応式を書け。
- ソルベー法でNa2CO3が得られる主要反応を2つ書け。
- AlをHClおよびNaOHに溶かす反応式をそれぞれ書け。