高校基礎 / 波の性質と音 3 / 6

音の性質と音の速さ

音の性質と音の速さ

音は空気を媒質とする縦波(疎密波)です。音の高低・大小・音色の物理的な意味を理解しましょう。

基本知識

音の三要素と物理量の対応:
音の高低振動数 (Hz): 振動数が大きいほど高い音
音の大小振幅: 振幅が大きいほど大きい音
音色 (timbre)波形(倍音の構成): 同じ音程でも楽器によって倍音が異なる

ヒトが聞こえる音の振動数(可聴域): 約 20 Hz ~ 20000 Hz
・20 Hz 以下: 低周波音、20000 Hz 以上: 超音波

音の速さ:
・空気中(15°C): 約 340 m/s
・温度が上がるほど速くなる: v ≒ 331 + 0.6t [m/s] (t: 温度℃)
・固体 > 液体 > 気体 の順で速い(媒質が硬いほど速い)

うなり (beat): 振動数が少し違う2つの音を同時に鳴らすと、音が周期的に大きくなったり小さくなったりする現象。1秒間のうなりの数 = |f₁ − f₂|

📘 重要用語
可聴域(ヒトが聞こえる振動数の範囲: 20 Hz ~ 20000 Hz)
超音波(20000 Hz 以上。医療診断・魚群探知機などに利用)
音の三要素(音の高低・大小・音色)
うなり (beat)(振動数がわずかに異なる2音の干渉。毎秒のうなり数 = |f₁ − f₂|)
共鳴 (resonance)(固有振動数と同じ振動数の音で振動が大きくなる現象)
気柱の共鳴(管の長さと波長が一致したとき共鳴する)

深掘り (背景・意義)

気柱の共鳴条件:
開管(両端開口): 両端が腹。共鳴条件 L = nλ/2 (n = 1, 2, 3…)
閉管(一端閉口): 閉端が節、開端が腹。共鳴条件 L = (2n−1)λ/4 (n = 1, 2, 3…)
閉管では奇数次倍音のみが生じます。
音速を c = 340 m/s として、440 Hz の音(ラの音)の波長は λ = 340/440 ≒ 0.77 m。閉管でこの音が基本振動するには L = λ/4 ≒ 0.19 m 必要です。管楽器の長さはこの原理で決まっています。
うなりを使って楽器のチューニングをします。基準音 440 Hz と少しずれた音が同時に鳴るとうなりが聞こえ、うなりの回数が 0 になるまで調整します。
超音波の医療応用(エコー検査)では、超音波を体内に送り反射波を分析することで、胎児の様子や臓器の状態を映像化できます。

💡 ポイント
  • 音の高低 ← 振動数
  • 音の大小 ← 振幅
  • 音色 ← 波形(倍音の構成)
  • 音速: 空気中約 340 m/s、温度依存
  • 固体 > 液体 > 気体 で音速が速い
  • うなりの数 = |f₁ − f₂| [回/s]
  • 開管: L = nλ/2、閉管: L = (2n−1)λ/4

注意点 (混同しやすい)

① 「高い音」=振動数が大きい(振幅は無関係)、「大きい音」=振幅が大きい(振動数は無関係)。② 音速は温度が高いほど速くなる。伝わる媒質の種類と状態で変わる。③ 開管と閉管の共鳴条件を混同しない。閉管は奇数倍音のみ。④ うなりは差の絶対値。どちらが高いかは関係ない。

練習

  1. 振動数が 442 Hz と 438 Hz の音が同時に鳴るとき、1秒間のうなりの数を求めなさい。
  2. 空気中での音の速さはおよそ何 m/s か。
  3. 音の大きさを決める波の要素は何か。
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このレッスンのQ&A

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