高校基礎 / 波の性質と音 5 / 6

反射・屈折・回折

反射・屈折・回折

波は障害物に当たるとき反射し、異なる媒質を通るとき屈折します。また隙間を通り抜けて広がる回折も起きます。

基本知識

反射の法則: 入射角 = 反射角 (入射波・反射波・法線はすべて同一平面内)
固定端反射: 固定端で変位が逆転(山 → 谷)して反射
自由端反射: 自由端で変位がそのまま(山 → 山)反射

屈折の法則 (スネルの法則):
sin θ₁ / sin θ₂ = v₁ / v₂ = n₂₁
・θ₁: 入射角、θ₂: 屈折角
・v₁, v₂: 媒質 1, 2 での波の速さ
・遅い媒質に入ると法線に近づく (θ 小)
・速い媒質に入ると法線から遠ざかる (θ 大)

回折 (diffraction): 波が障害物の端や隙間を通り抜けて広がる現象。隙間が波長に近いほど回折しやすい。

📘 重要用語
入射角・反射角・屈折角(法線と各光線のなす角)
固定端反射(反射時に位相が逆転。変位が反転)
自由端反射(反射時に位相が変わらない)
屈折率 (refractive index)(媒質中での光速の比 c/v)
スネルの法則(sin θ₁ / sin θ₂ = v₁ / v₂)
回折 (diffraction)(波が障害物の端や隙間を回り込む現象)

深掘り (背景・意義)

光の屈折では屈折率 n = c/v を使います。ガラス(n≒1.5)に光が入ると速さが c/1.5 に低下し、法線に近づきます。プリズムで白色光が七色に分かれる分散も屈折の違いで起きます(色によって屈折率がわずかに異なる)。
全反射: 光が密な媒質から疎な媒質(ガラス→空気)に進むとき、入射角が臨界角を超えると光がすべて反射する現象。光ファイバーはこれを利用して光を遠くまで伝送します。
回折は音では日常的(壁の向こうから声が聞こえる)ですが、光は波長が短いため日常的な障害物では目立ちません。ただし細いスリットや回折格子では光の回折が観察できます。
音波の波長(1m 程度)はドアの隙間(数十 cm)と同程度なので、隙間から音が回折しやすいのです。

💡 ポイント
  • 反射の法則: 入射角 = 反射角
  • 固定端: 位相逆転、自由端: 位相そのまま
  • スネルの法則: sin θ₁/sin θ₂ = v₁/v₂
  • 遅い媒質 → 法線に近づく
  • 速い媒質 → 法線から遠ざかる
  • 全反射 = 臨界角を超えた入射
  • 回折: 隙間 ≒ 波長のとき顕著

注意点 (混同しやすい)

① 屈折角は法線とのなす角。境界面との角度ではない。② 固定端(壁)では山が谷になって反射、自由端(ロープの先端)では山のまま反射。③ スネルの法則: 遅い媒質に入るとき θ は小さくなる(法線に近づく)。直感に反しやすい。④ 全反射は遅い媒質→速い媒質(例: ガラス→空気)のみ起こる。逆では起こらない。

練習

  1. 固定端反射のとき、山は反射後に山・谷のどちらになるか。
  2. 光が空気(速さ c)からガラス(速さ c/1.5)に入射するとき、屈折角は入射角より大きいか小さいか。
  3. 回折が起こりやすい条件を「隙間の幅」と「波長」の関係で答えなさい。
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このレッスンのQ&A

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