高校発展 / 電場と電位 2 / 6

電場の定義と重ね合わせ

電場の定義と重ね合わせ

電場(電界)は「電荷を置いたとき受ける力」を電荷量で割った場の量です。ベクトル場として扱います。

基本知識

電場 E [N/C = V/m] の定義:
E = F / q(試験電荷 q に働く力 F を q で割った値)
点電荷 Q が距離 r に作る電場: E = kQ/r²、方向は Q が正なら外向き、負なら内向き。

電気力線:
・正電荷から出て負電荷に入る曲線
・電気力線に引いた接線が電場の向き
・単位面積あたりの本数が電場の大きさ(電束密度
・交差しない、中途で途切れない

重ね合わせの原理: 複数の電荷による電場は各々のベクトル和。
E_total = E₁ + E₂ + ...

📘 重要用語
電場 E (electric field)(単位電荷に働く力。単位 N/C = V/m)
電気力線 (electric field line)(電場の方向と強さを表す仮想の線)
重ね合わせの原理(電場・電位はベクトル/スカラー和で求まる)
一様電場(大きさと方向が一定の電場。平行板コンデンサー内など)
ガウスの法則(閉曲面を貫く電気力線の総数は内部電荷に比例)

深掘り (背景・意義)

電場はファラデーが導入した「場」の概念の原点です。遠隔作用ではなく近接作用(場を介した伝達)という物理的描像を与えます。電磁気学の完成(マクスウェル方程式)もこの「場」の視点から生まれました。
ガウスの法則: 閉じた面を貫く電気力線の本数 = 内部総電荷 / ε₀。対称性のある問題(球・円柱・平面)では積分計算を大幅に簡略化できます。
一様電場中の電荷の運動は等加速度運動と同じ扱いで、荷電粒子の軌跡計算に頻出です。

💡 ポイント
  • E = F/q(方向あり:ベクトル)
  • 点電荷 Q の作る電場: E = kQ/r²
  • 電気力線: 正→負、交差なし
  • 電気力線の密度 ∝ 電場の強さ
  • 重ね合わせ: E_total = ΣE_i(ベクトル和)
  • 一様電場: 荷電粒子は等加速度運動
  • ガウスの法則で対称な電場計算が容易

注意点 (混同しやすい)

① E はベクトル。大きさと方向を区別。② 電気力線の本数は相対的意味のみ(絶対本数に意味はない)。③ 電場が 0 の場所でも電位は 0 とは限らない(逆も然り)。④ 重ね合わせはベクトル和なので、同一直線上でない場合は成分ごとに計算。

練習

  1. +Q の点電荷から距離 r の点での電場の大きさと向きを答えなさい。
  2. 等量異符号の電荷 +Q と −Q が x 軸上の x = +a と x = −a に置かれている。原点 O での電場の向きと大きさを求めよ。
  3. 電気力線が交差できない理由を説明しなさい。

このレッスンのQ&A

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