高校発展 / 電場と電位 3 / 6

電位とエネルギー

電位とエネルギー

電位は電場をスカラー場として捉え直したものです。仕事とエネルギーの観点から電気現象を解析します。

基本知識

電位 V [V = J/C]: 単位正電荷を無限遠から運んだときの仕事。
点電荷 Q から距離 r の点の電位: V = kQ/r
電場 E と電位 V の関係(一様電場): E = −ΔV/Δx(電場は電位の傾き)

電荷 q の電気的ポテンシャルエネルギー:
U = qV

等電位面: 電位が等しい点を結んだ面。電場(電気力線)と必ず直交
電荷を等電位面上で動かしても仕事はゼロ。

2点間の電位差(電圧)V_AB = V_A − V_B で、電荷 q が A→B に動くとき電場がする仕事:
W = q(V_A − V_B) = qV_AB

📘 重要用語
電位 V (electric potential)(単位電荷あたりのポテンシャルエネルギー。単位 V = J/C)
電位差・電圧(2点間の電位の差。V_AB = V_A − V_B)
等電位面(同一電位の点からなる面。電場と直交)
ポテンシャルエネルギー U(U = qV。電荷の位置エネルギー)
電場と電位の関係(E = −dV/dx。電場は電位の負の勾配)

深掘り (背景・意義)

電位はスカラー量なので、重ね合わせが代数的な足し算で済みます。複数の点電荷が作る電位は V = Σ(kQᵢ/rᵢ)(符号付き和)。電場より計算が簡単で、入試では電位から電場を逆算するアプローチが有効です。
導体は静電平衡状態で等電位体となり、表面が等電位面になります。内部電場はゼロ(静電遮蔽)。これが電子機器のシールドの原理です。
電子ボルト(eV)は原子・核物理でのエネルギー単位: 1 eV = 1.6 × 10⁻¹⁹ J

💡 ポイント
  • 電位 V = kQ/r(スカラー。符号あり)
  • 電位差 V_AB で仕事 W = qV_AB
  • 等電位面と電場は直交
  • 電位の重ね合わせ: 代数的な和
  • E = −dV/dx(電位の傾きが電場)
  • 導体は等電位体(内部 E = 0)
  • 1 eV = 1.6 × 10⁻¹⁹ J

注意点 (混同しやすい)

① 電位はスカラー、電場はベクトル。② 電位ゼロと電場ゼロは独立な条件。③ W = qV_AB の符号:q が正で V_A > V_B なら W > 0(電場が正の仕事をする)。④ 負電荷は電位の高い方へ(電場と逆方向に)力を受けることに注意。

練習

  1. 点電荷 +3.0 × 10⁻⁶ C から 0.30 m 離れた点の電位を求めよ(k = 9.0 × 10⁹)。
  2. 電位差 100 V の2点間を電荷 2.0 × 10⁻³ C が移動するとき、電場がする仕事を求めよ。
  3. 等電位面と電気力線の関係を述べなさい。
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このレッスンのQ&A

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