中学 / 生態系と環境 2 / 6

分解者と物質の循環

分解者と物質の循環

動植物の死がいや排出物が地球上にたまらないのは、目に見えない小さな生物「分解者」のはたらきのおかげです。物質が生態系をぐるぐる回るしくみを学びましょう。

基本知識

分解者: 動植物の死がいや排出物を分解し、無機物(二酸化炭素・水・窒素化合物)に戻す生物。
菌類(カビ・キノコ・酵母など): 多細胞、菌糸でからだを作る。
細菌類(乳酸菌・大腸菌・ラン藻など): 単細胞、原核生物(核がない)。
分解者は消費者の一種でもあります(他の生物を分解してエネルギーを得るため)。
炭素の循環:
① 大気中の二酸化炭素を植物が光合成で取り入れて有機物に。
② 動物が植物を食べて有機物を体内に取り込む。
呼吸で植物・動物が有機物を分解してCO₂を放出。
④ 動植物の死がいを分解者が分解してCO₂や水を放出。
こうして炭素は大気↔生物を循環します。
同様に酸素も循環し、も蒸発・降水・吸水・蒸散を通じて循環します。

📘 重要用語
分解者(動植物の死がい・排出物を分解する生物。菌類・細菌類)
菌類(カビ・キノコ・酵母。胞子で増える)
細菌類(バクテリア。単細胞で核がない原核生物)
有機物・無機物(炭素を含む化合物=有機物、含まない=無機物)
物質循環(炭素・酸素・水・窒素などが生物と環境をめぐる現象)
エネルギーの流れ(太陽光→生産者→消費者と流れて熱として失われる)

深掘り (背景・意義)

物質は循環するが、エネルギーは循環せず一方向に流れる──これが生態系の重要な原則です。
太陽光→植物の光合成→動物→分解者→熱(空中に放散)
各段階でエネルギーは呼吸で消費され、最終的に熱として宇宙へ逃げていきます。だから生態系には絶えず太陽光からのエネルギー供給が必要です。
分解者がもしいなければ?──落ち葉や死がい、糞などが地表に積もり続け、植物が必要とする無機物(窒素やリン)が補給されず、生態系全体が崩壊します。土壌1gの中には数億〜数十億の微生物がいるとされ、これらが地球を支えています。
窒素の循環: 空気の78%を占める窒素は根粒菌(マメ科の根に共生)などの細菌によって植物が利用できる形(アンモニウムイオン・硝酸イオン)に変換されます。これを窒素固定といい、肥料の元になります。
有機物と無機物の区別: 炭素(C)を含む化合物が有機物(でんぷん・糖・タンパク質・脂質)、含まないものが無機物(水・二酸化炭素・酸素・塩・金属)。ただしCO₂は炭素を含むが無機物として扱われる例外。

💡 ポイント
  • 分解者=菌類(カビ・キノコ)・細菌類(バクテリア)
  • 分解者は有機物→無機物に分解
  • 炭素は光合成・呼吸・分解で大気と生物を循環
  • 物質は循環するがエネルギーは一方向(熱として散逸)
  • 生態系を支える基本エネルギーは太陽光
  • 根粒菌=マメ科に共生、窒素固定
  • 有機物=炭素を含む、無機物=含まない(CO₂は例外的に無機物扱い)

注意点 (混同しやすい)

菌類(カビ・キノコ、真核多細胞)と細菌類(バクテリア、原核単細胞)は別物。② 分解者消費者の一種とも分類できる(他の生物を分解して栄養を得る)。③ 物質は循環エネルギーは流れる(循環しない)。④ 光合成だけでなく植物も呼吸している(常に行う)。

練習

  1. 分解者にあたる生物のグループを2つ答えなさい。
  2. 炭素の循環で、二酸化炭素を有機物に変える生物のはたらきを何というか。
  3. 物質とエネルギーで、生態系を循環するのはどちらか。

このレッスンのQ&A

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