中学 / 化学変化とイオン 2 / 6

電気分解と電流のはたらき

電気分解と電流のはたらき

電解質の水溶液や溶融塩に電流を流すと、電気分解が起こり物質が分解されます。電流と化学変化の関係を学びます。

基本知識

電気分解とは、電解質の水溶液や溶融した電解質に外部から電流を流して化学変化を起こす操作です。電流が流れ込む極を陰極(−極)、出ていく極を陽極(+極)といいます。
塩化銅水溶液の電気分解では、陰極で銅(Cu)が析出し、陽極では塩素(Cl2)が発生します。式で書くと:
陰極: Cu2+ + 2e- → Cu
陽極: 2Cl- → Cl2 + 2e-
塩酸(HCl)の電気分解では陰極に水素、陽極に塩素が発生します。

📘 重要用語
電気分解(外部電流で電解質を分解する操作)
陰極(−極)(電子が流れ込む極。陽イオンが引き寄せられ還元される)
陽極(+極)(電子が出ていく極。陰イオンが引き寄せられ酸化される)
析出(溶液中のイオンが固体の金属として出てくること)
電気めっき(電気分解を利用し金属表面に別の金属を薄く付着させる技術)
精錬(電気分解で不純物を除き純粋な金属を得ること。銅の精錬)

深掘り

電気分解は工業的にも重要で、アルミニウムの製錬(ボーキサイトからアルミナを精錬)、銅の精錬、食塩水から塩素と水酸化ナトリウムを作る塩素アルカリ工業などに応用されています。
水(H2O)の電気分解では、陰極に水素(H2)、陽極に酸素(O2)が体積比 2:1 で発生します。2H2O → 2H2 + O2 は水素エネルギー社会の文脈でも注目されています。

💡 ポイント
  • 電気分解=外部電流で化学変化を強制的に起こす
  • 陰極(−)→陽イオンが集まり還元(電子を受け取る)
  • 陽極(+)→陰イオンが集まり酸化(電子を失う)
  • 塩化銅水溶液→陰極に Cu、陽極に Cl2
  • 水の電気分解→陰極 H2:陽極 O2 = 2:1(体積比)
  • 銅精錬・電気めっき・アルミ製錬は電気分解の応用
  • 塩化ナトリウム水溶液の電気分解で NaOH・Cl2・H2 が得られる

注意点

陰極(−)に陽イオンが集まり、陽極(+)に陰イオンが集まる(引き合いの法則で覚える)。② 電池の電極名も「陽極・陰極」というが、電流の方向が逆になるので注意。③ 水の電気分解で発生する気体の体積比は H2:O2 = 2:1(水素が2倍多い)。

練習

  1. 塩化銅水溶液の電気分解で、陰極・陽極それぞれに何が生じるか答えなさい。
  2. 水の電気分解で発生する気体の体積比(陰極:陽極)を答えなさい。
  3. 電気めっきとはどのような技術か、電気分解という語を使って説明しなさい。

このレッスンのQ&A

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