中学 / 化学変化とイオン 3 / 6

化学電池のしくみ

化学電池のしくみ

化学エネルギーを電気エネルギーに変換する装置が化学電池です。私たちの身の回りの乾電池・リチウムイオン電池もこの原理を使っています。

基本知識

化学電池の基本はイオン化傾向の違う2種の金属を電解質水溶液に浸したときに生じる電流です。イオン化傾向とは金属がイオンになりやすい度合いで、
K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > H > Cu > Hg > Ag > Pt > Au
の順で左ほどイオンになりやすいです。
たとえば亜鉛板(Zn)と銅板(Cu)を希硫酸に入れたボルタ電池では、Zn がイオンになって溶け出し電子を放出(負極)、電子は導線を通って Cu 側(正極)に流れ、Cu 側で水素 H2 が発生します。

📘 重要用語
化学電池(化学反応で化学エネルギーを電気エネルギーに変換する装置)
イオン化傾向(金属がイオンになりやすい順序。左ほど大きい)
負極(−極)(電子を放出する極。イオン化傾向が大きい金属)
正極(+極)(電子を受け取る極。イオン化傾向が小さい金属)
燃料電池(水素と酸素を反応させて電気を取り出す電池。排出物は水のみ)
充電池(二次電池)(充電して繰り返し使える電池。鉛蓄電池・リチウムイオン電池)

深掘り

電池の反応では、負極でイオン化傾向の大きな金属が酸化されてイオンになり(電子を放出)、正極ではイオンや分子が電子を受け取り還元されます。
代表的な電池の比較:
ダニエル電池: 亜鉛(負極)+硫酸亜鉛水溶液 ‖ 硫酸銅水溶液+銅(正極)。分極が起きにくく安定。
鉛蓄電池: Pb(負極)、PbO2(正極)、希硫酸。充電可能。自動車バッテリー。
燃料電池: H2(燃料) + O2 → H2O。水のみ排出で環境に優しい次世代電源。
身近なリチウムイオン電池はスマートフォン・EV の主力です。

💡 ポイント
  • 化学電池=化学エネルギー→電気エネルギー
  • 負極(−):イオン化傾向が大きい金属が溶ける(酸化)
  • 正極(+):電子を受け取り還元される
  • ボルタ電池: Zn(−)・Cu(+)・希硫酸
  • ダニエル電池: 分極しにくく安定
  • 燃料電池: H2+O2→H2O。排出物は水のみ
  • 充電池(二次電池)は繰り返し使える

注意点

① 電池の負極(−)は電子を放出するので外部回路では電子が流れ出す側。正極(+)は電子が流れ込む側。② 電気分解の陰極・陽極とは逆向きなので混同しないこと。③ イオン化傾向の大きい金属ほど電池の負極になりやすい。④ 一次電池(乾電池など使い捨て)と二次電池(充電池)を区別する。

練習

  1. ボルタ電池の負極・正極の金属はそれぞれ何か答えなさい。
  2. 燃料電池の排出物は何か答えなさい。
  3. イオン化傾向の大きい金属が電池の負極になる理由を説明しなさい。
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このレッスンのQ&A

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