高校発展 / 海洋と大気の運動 3 / 6

ジェット気流と温帯低気圧

ジェット気流と温帯低気圧

上空を吹くジェット気流は天気予報の要です。偏西風帯の蛇行とともに温帯低気圧と前線の動きを理解します。

基本知識

ジェット気流は対流圏上部〜下部成層圏(高度10〜12km)を吹く帯状の強風で、最大風速は100〜200m/sに達することもあります。亜熱帯ジェット(緯度30°付近)と寒帯前線ジェット(緯度60°付近)の2本があります。日本付近では冬に南下して強まり、夏に北上して弱まります。
ジェット気流はロスビー波(惑星波)と呼ばれる大規模な波動を形成しながら南北に蛇行します。蛇行が強まると偏西風の分流・ブロッキング高気圧が形成され、天気が長期間固定されます。
温帯低気圧は寒気・暖気の境界(前線帯)で発生します。寒冷前線(寒気が暖気に潜り込む)と温暖前線(暖気が寒気の上に乗り上げる)を伴い、発達・最盛・閉塞・消滅の過程をたどります。

📘 重要用語
ジェット気流(対流圏上部の強風帯。亜熱帯/寒帯前線ジェットの2種)
ロスビー波(偏西風帯の大規模蛇行波。惑星規模の波動)
温帯低気圧(前線を伴う中緯度低気圧。南西→北東に移動)
寒冷前線(寒気が暖気に潜り込む面。積乱雲・強雨・気温急降下)
温暖前線(暖気が寒気に乗り上げる面。乱層雲・長雨・気温緩上昇)
閉塞前線(寒冷前線が温暖前線に追いついた状態。低気圧の衰退段階)

深掘り (背景・意義)

ジェット気流の位置は南北温度差で決まります。冬は大陸と海洋の温度差が大きく、日本付近でジェットが強まり温帯低気圧が発達しやすくなります。
偏西風の蛇行が極端になると、温帯低気圧の経路が大きく変わります。蛇行が切り離されるとブロッキングが起き、停滞した高気圧の周囲で異常高温・異常低温が同時発生します。2021年の北米熱波(+40℃超)はブロッキング高気圧の典型例です。
日本の梅雨前線は、北方の冷たい高気圧(オホーツク海高気圧)と南方の温暖湿潤な太平洋高気圧の境界に形成される停滞前線です。ジェット気流が北上する6〜7月に梅雨が明けます。

💡 ポイント
  • ジェット気流は高度10〜12km・最大200m/s
  • 亜熱帯ジェット(30°)/ 寒帯前線ジェット(60°)
  • 冬に南下・強化、夏に北上・弱化
  • 温帯低気圧:寒冷前線(積乱雲・強雨)+温暖前線(乱層雲・長雨)
  • 寒冷前線通過後:気温急降下・北西風
  • 温暖前線通過後:気温上昇・南西風
  • ブロッキング→極端気象の長期化

注意点 (混同しやすい)

寒冷前線(急変・積乱雲)と温暖前線(ゆっくり・乱層雲)を区別。② ジェット気流は亜熱帯と寒帯前線の2種類。③ 閉塞前線は低気圧の衰退期。④ 偏西風は西から東なので低気圧は西から東に移動する。

練習

  1. 日本付近でジェット気流が最も強まる季節はいつか。
  2. 寒冷前線通過後の天気変化を2点述べなさい。
  3. 偏西風の大規模蛇行を何と呼ぶか。
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このレッスンのQ&A

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