平面ベクトル① ベクトルとは何か
これまで扱ってきた「数」は大きさだけを持つ量でしたが、世の中には「大きさ」と「向き」の両方をあわせ持つ量がたくさんあります。例えば、速度・力・変位などです。これらをまとめて表す道具が ベクトル です。
有向線分とベクトル
2点 A, B を結び、A から B へ向きをつけた線分を 有向線分 AB といいます。始点が A、終点が B です。有向線分から「位置」を取り除き、向きと大きさだけに注目したものを ベクトル といい、→AB と表します。
- 向きが同じで大きさも等しい有向線分は、置く位置が違っても 同じベクトル として扱う
- ベクトルの大きさ(長さ)は |→AB| と書く
- 大きさが 0 のベクトルを 零ベクトル →0 という(向きは考えない)
- →AB と大きさが等しく向きが反対のベクトルを 逆ベクトル といい、−→AB または →BA と書く
📘 例題①
平行四辺形 ABCD において、→AB と等しいベクトルはどれですか。
解答:平行四辺形では AB ∥ DC、|AB|=|DC|、向きも A→B と D→C で同じ。よって →DC。
平行四辺形 ABCD において、→AB と等しいベクトルはどれですか。
解答:平行四辺形では AB ∥ DC、|AB|=|DC|、向きも A→B と D→C で同じ。よって →DC。
ベクトルの相等・平行・単位ベクトル
2つのベクトル →a, →b が 大きさが等しく、向きが同じ のとき →a = →b。同じ向きか反対向きのとき →a ∥ →b。大きさが 1 のベクトルを 単位ベクトル といい、→a と同じ向きの単位ベクトルは →a/|→a|。
📘 例題②
正六角形 ABCDEF の中心を O とするとき、→OA と平行なベクトルをすべて挙げなさい(→OA 自身を除く)。
解答:→OD は →OA と反対向き、→AO、→DO も平行。よって →OD、→AO、→DO。
正六角形 ABCDEF の中心を O とするとき、→OA と平行なベクトルをすべて挙げなさい(→OA 自身を除く)。
解答:→OD は →OA と反対向き、→AO、→DO も平行。よって →OD、→AO、→DO。
💡 ポイント
- ベクトル=「向き」と「大きさ」を持つ量。位置は問わない
- 等しい:大きさが同じ、向きも同じ
- 平行:同じ向き or 反対向き
- →0 は大きさ 0、向きは考えない/単位ベクトルは大きさ 1
練習問題
- 長方形 ABCD において、→AB と等しいベクトル、→AB と逆向きのベクトルをそれぞれ答えなさい。
- 正三角形 ABC の各辺の中点を P(BC の中点), Q(CA の中点), R(AB の中点)とする。→AR と等しいベクトルを答えなさい。
- |→a|=3 のとき、→a と同じ向きの単位ベクトルを →a を使って表しなさい。
解答・解説
- 解答:等しい:→DC、逆向き:→BA, →CD
解説:長方形では AB ∥ DC で長さも等しく、A→B と D→C は同じ向き。 - 解答:→RB
解説:R は AB の中点なので AR=RB かつ向きも同じ。 - 解答:→a / 3
解説:単位ベクトル →a/|→a|。|→a|=3 を代入。