イオンの生成とイオン式
原子が電子をやり取りするとイオンになります。プラスの陽イオンとマイナスの陰イオンを整理しましょう。
基本知識
原子は希ガスと同じ電子配置になろうとして電子をやり取りします(オクテット則)。
・電子を失うと陽イオン(正イオン): Na→Na+、Ca→Ca2+、Al→Al3+。
・電子を受け取ると陰イオン(負イオン): Cl+e-→Cl-、O+2e-→O2-。
失った/受け取った電子数を価数と呼びます。価数は元の原子の価電子の数または最外殻に必要な電子数から決まります(オクテット原則)。
多原子イオンもあります:
・NH4+(アンモニウムイオン)
・OH-(水酸化物イオン)
・NO3-(硝酸イオン)
・SO42-(硫酸イオン)
・CO32-(炭酸イオン)
・PO43-(リン酸イオン)
これらは覚えるべき必須リストです。
イオン(電気を帯びた原子・原子団。電子のやり取りで生成)
陽イオン(電子を失い+電荷をもつ。金属になりやすい)
陰イオン(電子を受け取り-電荷。非金属になりやすい)
価数(イオンの帯びる電荷の絶対値。Mg2+は2価)
多原子イオン(複数原子が結合した1単位のイオン。NH4+、OH-)
イオン化エネルギー(原子から電子1個を取り去るエネルギー。陽イオンになりやすさの指標)
電子親和力(原子が電子1個を受け取るとき放出するエネルギー。陰イオンになりやすさ)
深掘り (背景・意義)
イオン化エネルギーが小さい元素ほど陽イオンになりやすい(アルカリ金属、特に Cs)。電子親和力が大きい元素ほど陰イオンになりやすい(17族ハロゲン、特に Cl)。これらの傾向は周期表上で美しい規則性を示し、ハーバー・ボッシュ法でも触媒選定にも応用されます。
体内の電解質(Na+, K+, Cl-, Ca2+)はイオンとして存在し、神経伝達・筋収縮・浸透圧調節を担います。スポーツドリンクが「電解質補給」をうたうのはこのためです。生命科学・医学とのつながりも深く、CEOが志す有機化学・生命科学領域でもイオンの理解は出発点になります。
- 原子は希ガス型配置を目指して電子をやり取り
- 金属→陽イオン、非金属→陰イオン
- 価数は1族=1、2族=2、13族=3、16族=2-、17族=1-
- 多原子イオンの代表: NH4+, OH-, NO3-, SO42-, CO32-
- イオン化エネルギー小→陽イオンになりやすい
- 電子親和力大→陰イオンになりやすい
- 体内電解質は神経・筋・浸透圧に必須
注意点 (混同しやすい)
① イオン化エネルギー(原子→陽イオン)と電子親和力(原子→陰イオン)を逆にしない。前者は吸収、後者は放出。② アルカリ土類のBe、Mgを含めるかは流派により異なるが、化学基礎では2族はすべて2価の陽イオンになるイメージで OK。③ 多原子イオンの構造式(SO42-など)は化学基礎では暗記でも構わない。④ 水素HはH+(陽イオン)にもH-(陰イオン)にもなれる。
練習
- Caが安定なイオンになるとき、その価数とイオン式を答えなさい。
- 多原子イオン NH4+ と OH- の名称を答えなさい。
- イオン化エネルギーが小さい元素はどんなイオンになりやすいか。