ローレンツ力と荷電粒子の運動
磁場中を運動する荷電粒子は速度に垂直な力(ローレンツ力)を受け、円運動をします。
基本知識
ローレンツ力:F = qvB sinθ(v: 速さ、θ: 速度と磁場のなす角)
方向: 右手の法則(正電荷: v × B の向き)またはフレミング左手の法則(電荷の符号に注意)
ローレンツ力は速度に垂直 → 仕事はゼロ → 速さは変化しない。
磁場に垂直入射した荷電粒子の円運動:
ローレンツ力 = 向心力:qvB = mv²/r → r = mv/(qB)(サイクロトロン半径)
周期: T = 2πm/(qB)(速さに無関係!)
振動数: f = qB/(2πm)(サイクロトロン振動数)
電場と磁場が共存するとき:F = qE + qv × B(ローレンツ力の一般式)
📘 重要用語
ローレンツ力 (Lorentz force)(磁場中の運動電荷に働く力。F = qvB sinθ)
サイクロトロン半径 r(r = mv/(qB)。質量・速度が大きいほど大きい)
サイクロトロン振動数(f = qB/(2πm)。速さによらず一定)
ホール効果(電流と磁場の作用で導体に電圧が発生する現象)
速度選別器(電場と磁場を逆向きにかけ、特定速度の粒子を直進させる装置)
ローレンツ力 (Lorentz force)(磁場中の運動電荷に働く力。F = qvB sinθ)
サイクロトロン半径 r(r = mv/(qB)。質量・速度が大きいほど大きい)
サイクロトロン振動数(f = qB/(2πm)。速さによらず一定)
ホール効果(電流と磁場の作用で導体に電圧が発生する現象)
速度選別器(電場と磁場を逆向きにかけ、特定速度の粒子を直進させる装置)
深掘り (背景・意義)
サイクロトロン(加速器の一種)はこの原理を利用します。粒子が半円ずつ加速されるたびに速さが増しますが、周期 T = 2πm/(qB) は速さに依存しないため、同じ周波数の交流電圧で加速し続けられます(相対論的効果を無視できる低速時)。
オーロラもローレンツ力の結果です: 宇宙線(荷電粒子)が地磁気に捕獲されてらせん運動し、大気分子と衝突して発光します。
ホール効果は磁場センサー(ホール素子)として広く実用化されており、自動車のエンジン制御・電流計など身近な機器に使われています。
💡 ポイント
- F = qvB sinθ(速度に垂直、仕事ゼロ)
- 磁場垂直入射 → 円運動
- r = mv/(qB)(サイクロトロン半径)
- T = 2πm/(qB)(周期は速さに無関係)
- 正電荷と負電荷でローレンツ力の向きが逆
- フレミング左手の法則で方向確認
- 電場・磁場共存: F = qE + qv×B
注意点 (混同しやすい)
① ローレンツ力は仕事をしない(速さ不変)。② 正電荷と負電荷でローレンツ力の向きが逆。③ 磁場に平行な速度成分はローレンツ力を受けない(螺旋運動)。④ サイクロトロン振動数が「速さによらない」のは重要な性質。
練習
- 磁束密度 B = 0.20 T の磁場に垂直に速さ v = 3.0 × 10⁶ m/s で入射した電子(m = 9.1 × 10⁻³¹ kg、q = 1.6 × 10⁻¹⁹ C)の円運動の半径を求めよ。
- ローレンツ力が仕事をしない理由を説明しなさい。
- 同じ磁場中で陽子と電子が同じ速さで運動するとき、円運動の半径の比を求めよ(陽子の質量を電子の 1836 倍とする)。