変成岩と変成作用 (接触変成・広域変成)
既存の岩石が高温・高圧の環境に置かれ、固体のまま鉱物・組織が変化した岩石を変成岩といいます。変成作用の種類と生成する岩石を理解することは地球内部の理解につながります。
基本知識
接触変成作用(熱変成)はマグマの貫入による熱によって周辺の岩石が変化する作用です。高温・低圧の条件で起こります。代表的な変成岩:ホルンフェルス(砂岩・泥岩がマグマ接触で変成・緻密・硬い)・結晶質石灰岩(大理石)(石灰岩の接触変成・方解石再結晶)。変成帯は貫入岩体の周囲に幅数cm〜数kmの変成帯(オーレオール)として形成されます。
広域変成作用はプレート収束帯(沈み込み帯・衝突帯)で広域にわたって高圧・高温の環境が作られる作用です。高圧型(藍閃石片岩相:低温高圧・沈み込み帯)と高温型(珪線石相・角閃岩相:高温高圧・衝突帯)があります。代表的な変成岩:片岩(葉片状の組織=葉理・鱗片状鉱物が平行配列)・片麻岩(縞状組織・高温高圧)・エクロジャイト(石榴石+緑輝石・超高圧変成)。
日本では三波川変成帯(高圧低温型・沈み込みによる)と領家変成帯(高温低圧型・マグマ熱による)が対になって分布しており、これが双変成帯と呼ばれる特徴的な構造です。
例題
石灰岩が接触変成作用を受けるとどのような岩石になるか。また砂岩・泥岩が接触変成を受けた場合は何になるか。
解答: 石灰岩はマグマの熱による再結晶で方解石が粗粒化して結晶質石灰岩(大理石)になる。砂岩・泥岩は熱により鉱物が再配列・融合してホルンフェルス(緻密で硬い岩石)になる。
石灰岩が接触変成作用を受けるとどのような岩石になるか。また砂岩・泥岩が接触変成を受けた場合は何になるか。
解答: 石灰岩はマグマの熱による再結晶で方解石が粗粒化して結晶質石灰岩(大理石)になる。砂岩・泥岩は熱により鉱物が再配列・融合してホルンフェルス(緻密で硬い岩石)になる。
ポイント
- 接触変成:マグマ熱・局所的・高温低圧
- ホルンフェルス:砂岩・泥岩の接触変成産物
- 大理石(結晶質石灰岩):石灰岩の接触変成産物
- 広域変成:プレート収束帯・広域・高圧〜高温高圧
- 片岩:葉片状組織(葉理)・広域変成の代表
- 片麻岩:縞状組織・高温高圧広域変成
- 日本の双変成帯:三波川(高圧低温)+領家(高温低圧)
注意点
① 変成岩は溶融(液体化)せずに固体のまま変化する(溶融すればマグマになる)。② 大理石は変成岩(石灰岩の変成)であり、石灰岩(堆積岩)とは異なる。③ 片岩と片麻岩は葉理(面構造)という点では似るが、片麻岩の方が変成度が高い。
練習
- 石灰岩が接触変成作用を受けてできる岩石は何か。
- 広域変成作用が起きやすい地質的な環境を答えなさい。
- 日本の双変成帯を構成する2つの変成帯の名称を答えなさい。